冬に鳥に餌をやる若い娘
A young girl feeding birds in winter.


牡羊座19度の魔法の絨毯では、肉体と魂のバランスを取った上での、
創造性に開かれ、この地上で魔法を起こすような、
割とテンションが高めのイメージの度数でした。

いわゆる、引き寄せの法則とか、願望実現とか、
局所的にみると、そういうようなところも、
ある度数なのだと思います。


もちろん、実際的に、私たちは、このように、
本来の能動性と休息のリズムを上手に繰り返せるようになった時に、
元来持っている創造性が花開くのだと思います。


それは魔法でもなんでもなく、元来の私たちの姿なのでしょう。

これに対して、19度は、魔法、Magicというキーワードが
出てきていることから、 ちょっと、テンションが高め、
というか、その奇跡の創造性を、オカルト的に表現しているような印象を、
個人的には持つのです。


このようにして起こる魔法とは、ある意味、部分的、
というか、テンションが高い時はできるけれど、
そうでないときは、力が使えない、みたいな、

スピリチュアルに熱中しているときは、
奇跡がたくさん起こって、不思議なシンクロもいっぱい起こるけど、
どこかで、神の声を聞こえなくなる、とか、
チャネルしてる存在とのパイプが切れてしまうとかいう
不安を持っている人たちがいますが、
そんなニュアンスもなんとなく、感じるのが、魔法の絨毯。
という言い回しのように感じます。


では、20度の、冬に鳥に餌をやる、とは、
どんな印象でしょうか。


冬という暗く厳しい、陰の極まる季節に、
自分以外のものに対して、サポートを施している、
そうした状況が思い浮かびます。


冬は、自分が生き残れるかどうかも、大変かもしれない状況ですので、
他人のことをかまってるよりも、
自分自身がこの長い冬を生き残るために、
食べ物を貯蔵し、薪を絶やさないように、
自分のうちの納屋にため込んでおこうと 考える人が多いでしょう。


鳥。というのは、自然界の条件のままに、それに沿って生きる、
ある意味、 本能的な存在です。
冬には死に絶えるものもたくさんいるのでしょう。


しかし、私たち人間は、長い極寒の冬を越すために、
様々な知恵を使って、 春を迎えることが出来ます。


しかし、いつの時代になっても、冬を乗り切るために、
寒くなってくれば財布の紐は固くなるし、
長い冬を乗り越えるために、気を引き締めて過ごすようになります。


しかし、この牡羊座20度では、

「自身がいつでも創造できる存在である」

という自分がどこかにあるからこそ、
鳥に餌を与え続けることが出来るのではないでしょうか。


サビアンで、若い娘、や少女が出てくるときは、
純粋な心や感情の状態を示していることが多いですので、
鳥に餌を与えることで、

ここで恩を売っておくことで自分に見返りを求めようとか、
何か結果や成果を得るために、
コツコツ餌付けしているとか、
そういう感じでもなさそうなのです。


しかし、その何の思索もない、
純粋な他者へのサポートが、
おそらく、後になってから、
最大のペイとなって返ってくるであろうことは言うまでもないのですが、

ここでの若い娘はそんなことを、おそらく考えていないでしょう。


ただ、ここで、鳥に餌を与えても、

「自分はいつでも創造できるし、自分の持ち分はなくならない」

ということを、知っているのだと思います。


そういったところから、総称して考えると、
牡羊座の20度のこの度数は、
真に創造性に目覚めた人間が、
初期の一時的な引き寄せ熱に浮かされた状態から、
良い時も悪い時も、明るい時も暗い時も、いつだって、
自分の中にある創造性と繋がっていることが出来るという、
どこか純粋な自信に目覚めた状態ではないでしょうか。


魔法の絨毯は、どこか、そうした意味ではまだ、
良い時は、魔法を使えるけれど、
悪い時は、また逆戻りしてしまうような印象を与えるのです。


実際に、タロットカードでは、20番は、審判、というカードで、
天界の声をダイレクトに受け取り、天の声と連動して、
行動し、循環していく様子が描かれています。


20というのは、第3グループの2ですので、
内なる声との対峙。そして、霊性への昇華ということになりそうです。