春の最初のモッキンバード
The first mockingbird of spring.


29は、11の2ですから、陰陽の向こう側の何かと対比が起こっている数字です。 ここでは、サビアンの最終度数の一つ手前になりますから、今のサインである双子座と、次のサインである蟹座が、同等レベルの割合で対比が起こっているのが見て取れます。


この度数まで来ると、完全に双子座は蟹座を意識しており、蟹座的な要素を取り入れた上での、双子座の世界観が描かれます。


モッキンバードは、メキシコなどの北米大陸南部に生息する鳥で、和名をマネシツグミといいます。モッキンバードは、他の鳥の鳴き声を真似する性質があることから、物まね鳥の意味であるとされる。


マネシツグミは春から夏にかけてが繁殖期とされ、雄雌共に、相手に忠実で生涯にわたり、つがいの関係を保つ続ける場合が多いという。


サビアンでは、モッキンバードの物まねの性質や、相手に忠誠を誓う性質などが、蟹座的な性質と、双子座的な性質が混ざり合ったときの、風景として登場しているのかもしれません。


春の最初に、モッキンバードが自然界の雰囲気を読み取り、鳴き声を上げることで、この春の様子を告げるのではないかと思います。


周囲の雰囲気を読み、それに声を合わせていき、周りに働きかける。

双子座の個人的な知性の性質は、個人的な個性を育むためのものでしたが、 この度数まで来ると、個人の資質のために、というよりかは、周りの雰囲気と同調するために、周りの者たちと共感するために、発せられる声なのではないかと思います。


マネシツグミが声を上げるときは、縄張りを守る時や、求愛行為をするときなどだと言われます。


これまで双子座は、自らの個性を育て、その知性をもって自らの人生をよりよくするために、知を用いてきました。 他者とコミュニケーションをしたり、情報を共有したりすることによって、より多くの 知を手に入れてきた流れがありました。


それはあくまでも、双子座として個人の知の性質を育む目的があった為であり、 自らの人生というサバイバルをより強く生き抜くための知恵だったのです。


しかし、この度数では、縄張りを守るためや、パートナーを見つけるため。といった家族を守るためとか、愛する相手を見つけるための、心を共にするものを守り、繋がるために、声を発する鳥の性質が思い浮かびます。


蟹座では、誰かとの暖かな繋がりを求めていきます。 また、親密な共感の世界が描かれていきます。


そうした蟹座の性質を十分に意識した上での双子座との対比が起こっているのがこの度数ですので、周りの雰囲気を読み取り、それに準じた必要な音を発することで、周囲との協調を持っていく。


そして、更には自分自身の縄張りを知らせることで、外敵から自らの家族を守るという性質です。


双子座的な、性質では、自らの個性的な声を放ち、周囲の雰囲気を読み取り、必要な情報を感じ取っていく。そのことで危険を察知したり、どのように振舞えばいいか、生き残れるかの感覚が働きます。


生きるための知恵を出すのが双子座だからです。

そして、そのアイデアと能力を持って、大切な人を守り、共感しあえるパートナーを惹きつけ、周りとの同調の音色を自ら放つ。


双子座的な性質を、蟹座的なもののために生かす。 蟹座的なやり方で、放っていく。

まさに、蟹座と双子座の融合した世界がここに描かれていると思います。