封をされてない手紙

An unsealed letter.

獅子座最後の度数になりました。ここまで長い獅子座の物語を見てきて、

沢山の気づきがありましたね。

サビアンは、30度で一つのサインが終了しますから、30度はクライマックスになるわけですが、30度って数字のエネルギー的に、3と0なんですよね。

ですから、3のエネルギーが、頂点突っ切って飽和していくみたいなイメージなんです。

3は創造性、生産性というエネルギーを持ち、元々暴発したような数字のエネルギーを持つのですが、そこの0が加わるので、なんというか、青天井に、突き抜けるとか、飽和状態になる、といったイメージがあるのです。

ここまでのサインの性質は、十分に、重厚な物語がどのサインでも描かれてきていますので、30度の最後の度数では、どこか、肩の力を一気に抜いて、

出し切ってないものを出し切っていく、みたいなそんなイメージがあります。

おならとか、ゲップとか、吐瀉物とか、何か、体内に残っているものを、ここで全部出し切って(ここで出し切るものとは今いるサインの性質です)

おくことで、次のサインにすっきりと、移行していくことが出来るのだと思います。

どのサインでも、30度はそう言った意味で、どこか間が抜けているというか、

全身の力が抜けているような印象があるのです。

全身の力を抜き切って行かないと、力が入ったままでは、残った吐瀉物を出し切ることは出来ませんから、お腹の底から深呼吸をして、最後の一息まで吐き切っていく、そんなイメージが30度にはあるのかもしれません。

一つ前の人魚の度数では、乙女座の物質世界に、獅子座のイメージの世界が水を媒介して降りてくる物語が描かれていました。

イメージがイメージのままのうちは、おそらく、とてもシンプルなのだと思います。

閃きとかインスピレーションってそもそも時間と空間の概念がないものですし、

夢とか、空想の世界も時空の概念がありません。

だから、それは、摩擦がなく、どこまでも自由に、幅も高さも制限もなにもないものなのだと思います。

しかし、それを、いざ、物質世界に下して来ようとすると、イメージの100分の1だって、満足に形にならない上に、沢山の時間を要し、沢山の条件や制限や、環境的制約が無数に出てくる。

イメージの世界ではあんなに自由でシンプルだったのに、それをほんの一部分でも形ある世界に下そうとすると、複雑怪奇を極めるわけです。

獅子座30度のこの度数では、封をされていない手紙となっています。

それはこれまで封をされて、中身が見えなくなっていたものなのかもしれないし、

今ここに来て、封印が解かれた、ということなのかもしれませんし、

いずれにせよ、中身が見える状態になっている手紙、なのだと思います。

手紙というのは、文字が書かれています。

私たちはイメージを形にするときに、水という媒介ツールを通すと言いましたが、

この水の世界は、感情の世界を通るということです。

私たちはイメージや閃きを形にするときに、強い感情の力を要するのです。

その感情の力が強ければ強いほど、火のイメージや閃きを、しっかりと、感情(水)の濾過機に通し、物質世界に、ズバッと明確に下してくることが可能になります。

この感情のエネルギーが弱いと、どうしても媒介路が脆弱になるというか、

火のイメージの世界と、現実の物質界の世界との連動が、ふわっとしたり、

ズレが生じたりする印象があります。

強い感情のエネルギーがあると、私たちは、日々の感情気分のフワフワとした

移り変わる気分に流されることなく、意志を持って、日々の行動に、

集中し、継続することが出来るからなのです。

感情のエネルギーが弱いと、どうしても、日々の感情気分の欲望や、快楽の方にばかり、気が散ってしまい、なかなか本当に集中したいことに集中することが出来ません。

このように、水(感情)の力が強いことは、イメージの具現化において、

とても重要な要素なのです。

そして、非物質的なイメージを、形ある世界に下してくるときに、水のエネルギーのほかにもう一つ重要な要素があります。

それは、風のエネルギーです。

それは思考のエネルギーとも言えますが、例えば、言語とか、思考などといった要素のものになりますので、そこから派生するものとして、例えば、情報や、言語や文字、コミュニケーションや、リサーチなどといった風のエネルギーの要素がたくさん浮かび上がってきます。

私たちがイメージを形にするとき、(ちなみに形というのは、時間と空間の要素の中で行う、行動の繰り返しのことです。これについては、また乙女座のところで詳しく述べていきます)

イメージを形にするとき、水の感情の要素にプラスしてこの風のエネルギーを上手に扱うこともまた、大切になります。

例えば、分かりやすい例で言うと、何か、形にしたい目標などがあるときに、

それを、ノートに書いたり、日記やブログなどに文字として書くということをする方も多いかもしれませんが、文字や言葉にすることで、イメージや閃きといったとても、実体のなかったものが、急に形を帯びて、現実味を伴ってくる印象があると思いませんか?

例えばこれから、大きな目標や夢に向かおうとするとき、

1年後、5年後、10年後、といったような形で、目標を描き、それを、半年とか1ヶ月などに小さく区切って、todoリストを細かく計画して書き記していくなどといったことをすることもあるかと思います。

こうして、今週は何をする、今日は何をするといったように、計画として日々の日常の中に、明確化されることで、それまでとてもぼんやりとしていた、閃きやインスピレーションの世界が、一気に、日常や生活の中に入ってきて、現実に近いものとなってきますよね。

また、ある程度、自分の中で、強い感情を伴い、イメージが明確になってくると、

人に話す、ということも出てくると思います。

自分がやろうと思っていること、やりたいと思っていることを、人に話すことで、

一気に、現実味を帯びてくるということもあるかと思います。

言語にする、文字にするというのは、とても強力なパワーを持つものなのです。

言語や文字は、非物質的な要素も少し入りますが、はっきりとした目に見える、五感でキャッチできる、形ある世界に、近づいた元素エネルギーを持ちます。

言語は、狩猟採集の時代からあったと言われますが、それまでは、

右脳的な直感的な世界で生きていた人間は、今の私たちが使っているような言語ではなく、半分、テレパシーのような要素も使いながらコミュニケーションしていたともされています。

それが、農耕革命以降、定住して、農作物を作るようになり、集落化し、

集まって暮らすようになっていきました。

この過程で、お互いに、意志疎通をする必要が出てきて言語が明確になっていきました。

そして、更に、余剰食物の確保に成功すると、収穫物や、技術などを、交換するようになります。そのために、貨幣制度が出来てきて、また、何をどれだけやり取りしたか等の、履歴を記録するために、文字が生まれていったとされています。

ですから、人類最初の文字は、こうしたモノのやり取りの記録が書かれていたとされています。

私たちは、自分の意志を他者に伝えるために、言語や文字を生み出していきましたが、それは、ぼやっとした印象の世界を、きちんと、形あるモノとして履歴を残すことで、記憶に留まり、忘れなくなるし、繰り返し確認できるものなのだと思います。

ですから、イメージや閃きを形にしようとするとき、文字にしてみる、書いてみるということは、とても大切、、というか必須な作業ではないかと思います。

文字にしないといつまでも、ぼやっとしたままで、一向に行動計画に落とし込まれないということがあると思います。

また文字や言語を使う、風のエネルギーは、書く、話すといったアウトプットのほかに、インプットの要素も持ちます。

インプットの要素は、情報収集すること、本を読むこと、リサーチすること、知ってる人に聞くこと、といった学ぶこと全般が含まれてきます。

私たちは何かこうしたいという目標や理想を掲げるとき、ものすごく膨大なインプットをする、ということもまたあるのではないでしょうか。

私たちは太古の時代から、生きるためにたくさんの情報と学習をして、

生き延びてきました。

言語が出来てからは、さらにいっそう、文字から学ぶ、情報を収集するということが広がっていきました。

自らの一瞬の閃きを、形にしようと思うと、私たちはどれだけの文字と言語をインプット、アウトプットするでしょうか。

その量たるや、膨大なのではないでしょうか。

また、人に話す、といったことも、述べましたが、誰かに話すと一気に現実味を帯びてくるものです・・それは確かなのですが、誰に話すか、どのタイミングで話すかというのは、実はとても大事な要素ですので、

まだイメージがぼやっとして脆弱な段階で、間違った相手に話すと、

相手は悪気が無くても、あなたの突飛なアイデアを心配して、諫めてくれたり、

そんなことをしては危ないなどと否定してくれたりすることもあります。

また、何でも思いついた段階ですぐに、言葉にして他者に話していたのでは、

あいつは、口先だけだと言うレッテルを貼られてしまうことも考えられます。

ですから、人に話す。という行為が持つパワーを、よくよく熟慮して、

最も効率的に使うのであればそれは、偉大なパワーを持ちます。

でも、使い方を間違えると、言語というのは、まだまだ、行動や実態を伴わない、

物質レベルから見ると、希薄な波動領域にあります。

そうしたことから、この30度の度数は、

言葉や言語を扱う、風のエネルギーについての物語に私には見えるのです。

封印を解かれた手紙に書かれた文字たちは、いよいよ、自分の中にある、

光の一点ような閃きが、29度で水の感情のエネルギーを通して媒介され、

30度で、言語化、文字化され、はっきりと形あるものとして確認できるまでに

なってきた。

ですから、ここで登場する手紙には、魂の計画が記されており、それを形にするための情報であったり、行動計画であったり、魂具現化計画の指南書のような内容が書かれているのではないかと思うのです。

ここで、受け取った内容を、人に話すのか、話さないのかは、その方の自由に任されることになるのだと思います。

そして、次の乙女座1度で、その形にしっかりと触れ、詳細を確認していく

作業が始まります。