少女のバスケットボールチーム
A girl’s basketball team.
21度は、サビアンの5度区分ずつのグループ分けにおける、第5グループの始まりの度数です。
どのサインでも、第5グループは、16度以降の後半の始まりから、
反対側の性質を受け入れて、陰陽の相反する性質が、一度大きく反作用を起こしあって、挫折を経験してきた流れがありました。
その流れから、陰陽の性質が、統合され、第5グループに入る頃には、
反対側の作用も受け入れた上で、真にそのサインの性質を成熟させてきた
経過を既に辿ってきています。
第5グループは、そうした意味で、そのサインが、成熟しきった力を存分に発揮する場面になります。
第3グループが、前半の、自信満々の若き跳躍力とパワーだとしたら、
第5グループは脂ののった、熟練した性質が備わったノリノリ感なのです。
第5グループの中でも、21度は、奇数で、3の性質がありますから、非常に高いジャンプ力があり、思いっきり、高く飛びます。
こうして自らの力を行けるところまで試すような度数です。
こうして、21度で跳躍して、着地した地点が、22度、更に、21度と22度が、
統合されて、現れ出る実り切った性質として、23度があります。
これは、どのサインにも共通して言えることです。
乙女座の第5グループとは、乙女座が前半の15度までで、目指してきたものは、
この物質界、この社会の中で目に見える格付けの頂点に君臨することでした。
しかし、目に見える格付けだけをいくら手に入れても、獅子座で接触した魂の輪郭には真に触れることができないことに気付いた乙女座は、
16度以降、今までは、見向きもせず、バカにしていた存在に、大きなカルチャーショックを受け、人生が変化していくところから始まります。
物質的な格付けになど関係なく、人は影響しあうし、教えられ、気付かされる。
自分が目もくれない、バカにしていたような存在こそ、魂の教師であるということが
多々あるものです。
こうして、乙女座の後半では、目には見えない性質、魂の性質、波動の性質に気づくようになり、そのことで、目に見える常識や、既存のルールや正義だけでは、
割り切れないこと、四角四面だけでは、分からないことが沢山ある、ということが
分かっていきます。
こうして、心の目で見ることや、相手の立場を想像したり、思いやったりすることを学んでいきます。
乙女座のそもそものテーマとは、魂の資質をこの物質次元で、日々のコツコツとした、行動の中に落とし込み、形にしていくこと。だからです。
そのために、乙女座前半では、日々コツコツ目標に向かって全てを管理コントロールして、高みを目指すことをしてきましたが、
私たちがこの社会の中で、自分のイメージや目的を形にするとき、
肉体や環境的な物質的な要素を、取り扱うことももちろん大切ですが、
その大前提として、人間関係を取り扱うこと。があるのではないでしょうか。
世界には、沢山の人がいて、自分だけが存在するのではない。
そして、自分の意志を形にしようと思えば、沢山の人と関わらねばならないし、
その関わる一人一人との、関係性をうまく取り扱っていかなければ、
先へ進むことすらできない。
私たちの世界はそのようになっていると思いませんか。
また、1人では到底できないことも、仲間やチームで協力し合えば、
1人でやる何倍もの成果を達成することも出来る。
相手の気持ちを、想像することが出来、思いやることが出来るようになる、ということは共に生き、協力し合うことが出来るようになるということですし、
共に、大きな目標に向かうことも出来る、ということなのですよね。
こうして、乙女座第5グループでは、沢山の人と、協力しあったり、チームを組んで大きな仕事を成し遂げたりするところまで、成熟してきているのです。
この成熟した乙女座の性質と、乙女座の元来の性質である、実務能力、
沢山の仕事を完璧にこなす能力、日々、コツコツと、努力を積み重ねることが出来る能力、周りの要求に敏感に反応し、仕事をこなす能力などが、組み合わさっていきますので、第5グループでは、仕事が超絶できる人。が完成していくわけです。
乙女座前半の度数では、自らの目的のためにわき目も降らず、どんどん上にのし上がっていくイメージがありましたが、後半の乙女座では、周りと協力しあいながら、周りも盛り立てながら、自らの目的を果たしていく。というところに入って行きます。
乙女座はこうした意味で、仕事はすごくできるんだけど、人からの頼まれごとや相談事が多くて、いつもいろんなものを請け負っていて忙しい、ということも起こりがちです。
乙女座の人は仕事ができるので、こうしたことも手早くこなしながら進めていくのですが、仕事は、更にどんどん増えるばかり。
こうして、成熟した乙女座は、いつか、どこかのタイミングで、こうした沢山の作業や、頼まれごとを、自分がやらなくてもいいように、だからといってそのことで後の人が困らないように、良いようにちゃんと、整えてから、手を引いていく、
引退していく、といったような流れに第5グループ後半では入って行きます。
乙女座は、こうして沢山の頼まれごとから、手を引いたときにはじめて、
獅子座で接触した、魂の元来の意図に、立ち返り、そこだけに集中していきます。
それまで、いろんなことに分散していた乙女座の能力が、最終的には、一点に
注ぎ込まれていくことになります。
乙女座21度は、少女のバスケットボールチームとなっています。
バスケットボールは、仲間とチームで協力し合う競技ですよね。
チームプレイがなっていなければ、バスケで試合に勝つことは到底できないのだと思います。
チームの連携があってこそ、勝利を勝ち取ることが出来る。
しかし、チームで、連携し、互いに信頼しあい、阿吽の呼吸で、プレイが出来るようになるまでには、沢山のドラマがあり、葛藤や、訓練も必要だったのだと思います。
それでも、お互いに励ましあい、思いやりあうことで、切磋琢磨しあい、
共に目的を達成することが出来るのではないでしょうか。
乙女座20度のキャラバン車では、共に同じ車に乗り込み、目的を同じくして出発した経過がありました。
21度でも、チームで、連携し、体と頭をめいいっぱいに使って、
いける限りの高みを目指している様子が思い浮かびます。
ここで到達しようとしていることは、1人では到底成し得ることではないし、
チームの誰かが欠けても出来る事ではない。
皆が、同じ目的に向かい、脱落者を出さず、一緒に励ましあっていく
そういう、在り方が問われるのだと思います。
私たちがこの社会の中で、夢を見る、そして、目標を達成していくということは、
周囲との、関りが無くしては、成し得るものではない、こうしたことが、
この少女のバスケットチームに、世の中の縮図として現れているのではないでしょうか。