集中しすぎて、取り損ねた間違い電話

A false call unheard in attention to immediate service.

乙女座最後の度数です。

30度は、そのサインの最後を飾る度数ですから、壮麗なクライマックスを彩る物語が描かれるかに思われるかもしれませんが、サビアンにおける30度の数字のエネルギーは、3と0で、3の生み出すエネルギーと創造のエネルギーが、0で、飽和し、無限になります。

なので、この度数で、最後の最後、そのサインのエネルギーを全部出し切る。

のようなイメージで、描かれていることが多いのです。

ここで出し切っておかないと次のサインに行けないからなのでしょう・・

乙女座30度は、集中しすぎて、取り損ねた電話、となっています。

乙女座は、牡羊座から始まったサインのストーリーの6番目のサインで、

次の7番目の天秤座から、相手とか、世界のエネルギーがいよいよ流入してきて、

自分しかいなかった世界に、自分以外のものが流入してくる全く違った世界に

この後、入って行かなければいけないのです。

ある意味、乙女座までは、世界に自分しか存在しない。という風に定義することも出来るのです。

天秤座以降はそういった意味で、別世界になります。

牡羊座で、魚座の混沌とした集合無意識から、個人の個が存在し、生まれ出でる。

牡牛座で意識は肉体に宿り、

双子座で、知性と言語を持ち、

蟹座で、情緒と心を持ち、

獅子座で、1人の人間として、個性が生まれ、表現と創造力が発揮され、

乙女座では、その創造性を、この物質界で社会の中で、落とし込み、現実化していくことで、「自分の魂の輪郭」を、明確にする。

というテーマがあります。

そう、乙女座では、獅子座で接触した、己の魂の情報を、この乙女座で、

形にし、輪郭化する、というテーマがあるのです。

だからもう、それはもう、乙女座は忙しいんです。

最初は必至で、この物質的社会の中で、物質的ヒエラルキーの上位にのし上がり、下剋上するために、努力し続けましたね。

これが乙女座前半の流れでした。

そして、物質的ヒエラルキーの頂点まで上り詰めたら今度は、人の気持ちが分からないことで、色々不具合が生じることが分かり、

今度は乙女座後半では、他者を思いやり、協力し合い、一緒に目標に向かうことを学び、後半の世界では、他者と一緒に、共生し、目標を達成するという

成熟した意識にまで到達しました。

こうしてこの社会で、やるべきことを全うし、仕事を果たしてきた乙女座は、

乙女座最終度数の局面では、目に見える世界をやり尽くし、今度は目に見えない領域で、より、確実に、自分の輪郭を明確にしようと努力をしてきました。

こうして、最後、クラウンチャクラがぱっかんして、高次の能力を手に入れ、

乙女座は、やるべきことを、全速力で果たしてきたことが分かります。

乙女座は勤勉です。一日も休まず、目標に向かって努力し続けることが出来る資質をもともと持っています。

乙女座のストーリーをこうして、ダーッと書いてきただけでも、改めて、乙女座って、忙しい・・めっちゃ、仕事できるわ・・と思わざるを得ないほどの大量の仕事をこなしてきているのです・・

だから、高次の視覚を手に入れ、チャネリング能力も手に入れ、クラウンチャクラがぱっかんしても、まだ尚、乙女座は頑張ってるのです、

「私の目標である、魂の輪郭を探し求めるために・・・・・・!」

「まだまだ頑張らなくちゃ、まだまだまだまだあれもこれもやらなくちゃ・・・・!」

と、一心不乱に日々の計画を分刻みでこなし、ストイックに頑張り続ける乙女座・・。

そこに、リンリン電話がなっています。

それは、宇宙からの電話なのです。

多分、電話の内容は、

「魂の輪郭任務、完了しましたよー」

っていう、お告げなのかもしれないし、

「あなたの魂の輪郭はこうこうですよー」っていう

お知らせなのかもしれない。

でも、乙女座には、全然聞こえていないのです。

なんなら、間違い電話かもしれないし、

自分にとっては重要なものだとは思えない、

それに、そもそも、目の前の予定に集中しすぎていて、

予想外の大事な電話の音が聞こえていないのかもしれない。

乙女座にとっては、細かなルーチンと目的達成のための、

分刻みな計画が何より大事ですから、

それ以外の予想外に起こる、宇宙のギフトが、

乙女座にとってはただの、間違い電話になってしまったのかもしれない。

本当は、そのコールが、今まで何より待ち望んでいた電話だったとしても、

それが、分からない、気付けないのも、なんともまた、乙女座らしい、

愛らしさなのです。

30度は、そのサインの、出し切ってない、おならやゲップを出し切って

置くようなちょっと、間の抜けた場面として描かれていることが殆どだと

言いました。

乙女座30度のこの物語も、なんともまた、乙女座らしい、笑いを誘う、

場面が表現されているのです。

サビアンのユーモアのセンスもまた、とても高度なセンスを持ち合わせているのです。