チェスをする二人の男
Two men playing chess.
どのサインでも、1度のそのサインの凝縮されたエッセンスである、男性性のエネルギーに対して、2度では、1度に対する反応が起こり、
1度の男性性と2度の女性性の陰陽のセットの反応が起こることで、
そのサインの物語が始まります。
1度と2度の陰陽の化学反応を通して、創造されるもの、生まれ出る世界観が3度です。
1度のお父さんと2度のお母さんから生まれた3度の子供といった感じで、3は、創造性、生産性という、生み出すエネルギーであり、非常に活力のある数字です。
射手座の3度では、チェスをする二人の男、となっており、
2の数字が出てきていますから、女性性原理がひとつ、描かれていることが分かります。
また、二人の男、となっていますから、男性性原理も出てきているのです。
射手座は、そもそも火のサインで、男性性のエネルギーですが、
柔軟宮であることから、周りに合わせるエネルギーであり、環境に順応して形を変えながら、自分の意図(魂)を、遂行していくエネルギーです。
ですから、3度では、2という女性性エネルギーと、男という男性性エネルギーが両方足し合わさることで、穏やかな推進力、を生み出していることがイメージされます。
チェスというのは、非常に知的な戦略を必要とされる戦いですが、
実際に体を使って戦うものではないので、肉体が傷ついたり、怪我をしたりすることもありません。
まさにこれは、射手座的な戦いを意味するもののように感じます。
射手座は、火のサインですから、情熱や、熱い心、というものをもともと持っています。しかし、蠍座までの世界をすでに体験してきているサインですから、その情熱や、高ぶる心のままに、感情的になって、短絡的な行動を起こしたり、なんの戦略もない喧嘩を吹っ掛けたりはしないのではないでしょうか。
また、ここでは、射手座の世界が始まったばかりの度数ですので、
これから、魂の意図、自分らしい生き方を推進していくための、
「戦い方」を、模索しているような場面でもあると思います。
例えば、オンラインゲームなどを例にあげましても、
学校での、実際の人間関係やクラスメートとの関係は、生々しすぎて、
しんどい、と感じてしまうような子が最近では増えていると思います。
世の中が複雑化すればうするほど、そういった子供たちが増えていて、
不登校や、学校に行きたくない子たちが増えています。
一昔前であれば、不登校といえば大問題で、学校に行かなくなってしまった我が子に、ただ、オロオロと、恐怖にさいなまれる親もまだまだ多いのだと思います。
しかし、今の世の中の学校や教育制度に対して、違和感を覚える子は、もしかしたら、健全な証なのかもしれないし、そんな教育制度の中で出会う、友人たちとの人間関係をなかなかうまくできない子がいたって、
不思議ではないと思うのです。
そして、少し前だと、そんな無理解な学校と、家庭に挟まれて、
がんじがらめにされていた子供たちですが、今は、家にいてオンラインに繋がれる世の中ですから、家から出ずとも自分の世界をどこまでも広げていくことが出来る時代です。
不登校や、引きこもりになった子たちが、オンラインゲームに熱中し、その中で出会った人たちと、深い人間関係を学べた、という子たちが今、とても増えています。
オンラインゲームという仮想空間の中で自分の意図、目的を遂行していくには、仲間やチーム戦の大切さであったり、相手や敵の戦略や、攻撃、思いもよらぬ裏切りや、不貞など、あらゆる人間の「感情」を学ぶことが多いと言います。
しかし、仮想空間であるこの場では、何度でも死ぬことが出来るし、何度でもやり直すことが出来る。またそんな中でかけがえのない友人やパートナーを見つける人もいるし、ビジネスの基礎はオンラインゲームで学んだ、なんて人までいるのです。
私はオンラインゲームは、残念ながら全くやったことがないのですが、そういった意味では、現代の表面化された人間関係しか築けなくなっている世の中では、とても貴重な体験ができる場でもあるのかなぁと思っています。
まずは、模擬的な戦場で戦い、勝ち方、戦い方を学んでいく。
そういう場面がこの度数では描かれているのではないでしょうか。