前回、ホロスコープの中には、階層が存在する、と

書きました。

では、実際、ホロスコープの中にはどのような階層が存在するのでしょう。

これは、古くからの西洋占星術の考え方とは、大きく異なるところもあり、

私の直感的な感覚が多く含まれるところですので、

正しい、間違ってるということではなく、聞いていただけたら、と

思います。

しかし、私は、これからの時代、風の時代、そして、水瓶座時代を

生きる私たちには、この階層の感覚は必須だと思いますし、

目に見えない次元のエネルギーを、探知して生きることができないままだと

とても生きづらくなってしまうと思うのです。

だから、私の言葉で、スピリチュアルや占いに興味がない方にも、そのことを

伝えていきたいと思っているのです。

また、占いを生業とする人たちや、人の体を扱うような仕事をしている人たちは

特に、この階層の感覚なくして、吉凶論のみの占いをし続けることは、

未来の時代では、とても狭いところに閉じ込められてしまうのではないかと

思うのです。

また、人の体を扱う仕事をしている人は、ご自分がどの部分の階層を担当する

仕事をしているのか、と、いうことを認識すべきだと思いますし、

人間関係やコミュニケーション、あらゆる場面において、この階層の

感覚があるか、ということは、今後さらに重要になってくると思うのです。

では、ホロスコープに存在する、階層とはどのようなものでしょうか。

ホロスコープには、4つの大まかな仕組みが存在します。

・12サイン

・12ハウス

・10天体

・アスペクト

この4つの仕組みが組み合わさって、ホロスコープは構成されています。

12サインというのは、12星座から来る概念で、

厳密には、黄経上には、12星座に蛇遣い座を足した、13星座があり、それぞれの

星座の大きさも異なりますので、天文学的な12星座と、

占星術で扱う12サインとは、別のものなのですが、

一応、12サインは、12星座から来るもので、

12サインは、黄経を30度ずつ12のセクションに区切ったものです。

12星座は恒星から成り立つもので、恒星とは、私たちの太陽系の

王様が太陽であるように、他の恒星たちも太陽と同じレベルのエネルギー値を

持つものです。

ですから、12サインは、恒星意識とか、太陽意識に筆頭するもので、

とても高い次元にあるものです。

12サインはそういった意味で、本来の資質や、元来的な素地。のようなものを

表します。

なのでホロスコープにおいて、12サインは、生まれ故郷のようなものになり、

その人の持っているもともとの性質、素質を表します。

これに対して、12ハウスは、12サインの元々の性質が、次元下降したもの、

というふうにお話ししています。

12ハウスは、アセンダントから始まる12のセクションで、

これは、この物質次元で、この社会の中で、12サインの元々の資質を

どのように生かすのか、どっちの方向で活躍するのか、

実際に使うお道具は何か、実際の活動の現場はどこか。

といった、低い方の次元においてどのように12サインの性質が

展開されて形になっていくのか、といったことを表します。

10天体は、月、水星、金星、太陽、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星

から成るものですが、

これは、自分の中にいる10人の人物像、というふうにいつもお話ししています。

しかし、ホロスコープでは、12サイン、12ハウス、10天体が、それぞれに

組み合わさり、どこからどう読んだらいいのか、分からないと感じる方が

多いのは当然です。

組み合わせが無限すぎて、こうだから、こう。という厳密な決まりを作ることが

できないからです。

だから、次元別で捉えることが必要になるのです。

12サインは恒星レベルの高次元領域を担当する、元来の資質。

12ハウスは、下降した物質次元を担当する、実際の活動の現場。

ですから、12サインと12ハウスは、存在している次元が違うのです。

ここをいっしょくたにしてしまうと、ホロスコープ・リーディングは

混乱し、空中分解します。

そして、さらにそこに、自由に遊んでいるのが、10天体、ということになります。

自分の中にいる10人のパーソナリティが、12サインの元々の資質を持ち、

12ハウスの活動の現場を得て、10天体の元来の資質をそこで活かそうとしている。

表現されたがっているわけです。

10天体には、さまざまな意味が、すでに占星術の世界では意味付けされていますし、

ギリシャ神話の神々たちが当てはまっていたり、それぞれの惑星の性格的な要素というのは

すでに皆様、知識があることと思います。

しかし、よく考えてみて頂きたいのですが、

月は、衛星であり、

水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星は、惑星であり、

太陽は恒星です。

太陽系では、太陽を中心として、その周りをそれぞれのサイクルで

回っているのが惑星であり、

地球の周りを回っているのが、月です。

ですから、そもそもの存在レベルが全く違うのです。

なので、惑星たちをひとならびに、読んでしまうと、

これもまた、ホロスコープが分からなくなるというわけです。

太陽は恒星意識なので、ホロスコープにおいて、その人の、

太陽意識(魂)から、ソーシャルな資質から、性格的な要素から、肉体のレベルまで、

あらゆるその人の多次元なエネルギーフィールドの情報が含まれています。

恒星は常にそこにある星と書きますから、その人の肉体を超えた魂の意図のようなもの

が降り注いでいる場面でもあります。

これに対して、惑星は惑う星、と書き、太陽の周りを回っている天体たちなわけです。

ですから、惑星は、アストラル領域を主に、担当しています。

アストロロジーは、アストラル体を由来とした言葉です。

アストラル体とは、私たちの無意識の大海原を担当しており、

またこの無意識が大勢の人で繋がるのが、集合無意識です。

こうしたものが存在するのがアストラル体であり、

私たちはこの無意識の階層に常に、無意識で翻弄され、

パターンを繰り返してしまいがちなのです。

これは、なかなか自分で気づくのは難しいもので、

一生涯、この無意識層の物語に無意識のまま一生を終える人も

たくさんいるのだと思います。

惑星は動く天体ですから、私たちはこの惑星のサイクルを追うことで、

人生において、このアストラル体にある無意識の情報にアクセスし、

そこと対峙していく作業ができるようになっていきます。

これは、三日や1年でできることではないのですが、

長い間、惑星サイクルを意識して生きることで、

アストラル・アクセスし、無意識のパターンを打破していく

突破口を見つけていくことが起こってきます。

惑星は10、ありますから、それぞれの惑星においても階層が

少しずつ違ったりします。

パーソナリティを担当する、水星や、金星、火星くらいまでは、アストラル層でも

少し低位のレベルを担当しており、

生命の樹でいうところの、ホドやネツァクに該当します。

また、ソーシャルな意識を担当する

木星、土星、また、火星も半分ソーシャル、半分パーソナリティ、これらの

惑星たちは、少し上の次元のアストラル体を担当しています。

この辺りになると、メンタル層に近くなってくるように私は思ていて、

思考の働きを使って、社会的な活動を具現化し、展開していけるというのは、

上位アストラル層からメンタル層における働きになってくるからです。

これに対して、天王星や海王星や、冥王星などのトランスサタニアン天体は、

そのサイクルが長いことから、個人のパーソナリティというよりかは、

時代天体、世代天体などとも言われ、その時の時代背景や、世代の特徴などとして

現れやすいものになります。

また、土星より外側の天体というのは、時間軸、空間軸を超えてきますので、

物質界の法則から外れてきます。

土星より内側は、陰陽の時間と空間の物質界の法則の中にあります。

これを司っているのが土星で、1700年代から、トランスサタニアンが発見され始める前までは

ホロスコープには土星までしか存在しなかったので、この自然界の法則の中でのみ

私たち人間は生き、老い、亡くなっていっていたのです。

しかし、近代に入り、天体望遠鏡の技術や、テクノロジーの発達により、

私たちは肉眼で見ることのできない、外惑星たちを発見することができるように

なっていったのですが、この過程と比例するように、

私たち人間の集合無意識も、物質領域の陰陽の法則のみで生きるところから

非物質層の、多次元領域の意識まで探知する人たちが増えてきたのです。

それまでの古い時代では、

土星の意識レベルまで到達できれば人生はそれで御の字であったのだと

思います。

しかし、今は、土星を超えて、さらにその先の、自由と個性と創造性という

本来の人間の資質にまで目覚めていく人が、加速度的に増えていっているのが

今、なのです。

ですから、ホロスコープにおいて、トランスサタニアンはこれ、単体でその人の

アイデンティティをあらわすものではないのですが、

入るハウスの位置や、パーソナル天体との結びつき方によって、

トランスサタニアンの高次元意識を人生に、どのくらい活用する人なのか、

ということを読み取ることができます。

このように、10天体にも、多次元階層が存在します。

各惑星の階層的なお話しについては、また、別の章でお話ししていきたいと思います。

では、次の回で、アスペクトの階層についてお話ししていきます。