二人の潔癖な独身女性
Two prim spinsters.



タロットカードの17番は、星、18番は、月のカードです。

タロットにおいて、この17とか、18とかのカードは、
活動性というよりかは、自身の内面性に深く入り込み、
精神性が充実していく性質を持ちます。


ですので、表向きに見ると、
何にも活動していないかのように見える性質を持つのですが、
内面的には非常に活性化している時でもあると言えます。

大概、私たちは、外向きにどんどん活動しているときは、
精神的な部分や内面的な部分を活性化させることはいったん、
お留守になっていたりするものです。

そして、活動が止み、休息モードに入った時に、
今度は、心の方が活性化してくる、ということもありそうです。

牡羊座17度のprimという単語は、潔癖すぎる、とか、
上品ぶった、とか、 きちんとしてこぎれいなお堅い、
といったようなニュアンスの言葉です。


批判的で、常識的で、ルールを重んじ、
保守的で、道に反れることのない性質の女性が、二人。

どんなイメージが湧くでしょうか?

女性が二人ということで、ここでは、
すでに陰・陰の性質になっていますが、
更に、prim的な性質が加わって、
陰モードが極まっているように感じます。


17は、タロットでは星のカードであることを、前途しました。

もっとも、活動的な性質である牡羊座というサインに
17という最も内面的でスピリチュアルな性質の数字がかけ合わさると、
陰モードが極まる。といったところでしょうか。


ここでは、外から見ると何にも活動していないように見える場面
なのかもしれません。
15度までで、牡羊座は、意識のままに動き続けてきました。


弛緩と緊張は繰り返されるもの、
というお話をしましたが、緊張の時間が長ければ長いほど、
弛緩の時間も同じだけ取らなければならないのです。

例えば、仕事や、家事などで、
自分に休みを取ることを許さず、忙しすぎても、無理し続けて、
倒れてしまったり、動けなくなってしまったりすることがありますよね。


こうしたものも、体が休めのサインを出し続けていたにも関わらず、
自分に休息を認めず、無理しすぎていた期間が長ければ長いほど、
それと同じだけの休息時間が必要となるのでしょう。


ですので、そういう時間がもし訪れたら、
勇気をもって自分自身に、
無理した時間と同じだけの休息を与えることの覚悟を
決めなければいけないかもしれません。

休んでいる期間は、自分が何も進んでいないように思えて、
罪悪感を感じるかもしれませんが、
それが、肉体や自然界の法則ですので、
自分を大切にする気持ちで、体や心を休ませてあげます・・


牡羊座の17度では、そうした意味で、
牡羊座というもともと純粋な意識の世界に、
17が合わさりますので、最も透明な形で、
意識の世界、内面の世界が充足するようなイメージが湧きます。


17が素数で、奇数ですので能動性ですが、
ここでは、内面性への活性化なのです。牡羊座17度では、
その性質を、陰が極まることで内面への活性化を促しているように見えます。


前向きであること、行動すること、活動すること、
ポジティブであることが、良いものであるという
陽が極まりすぎる性質が、現代社会にはあると思います。


逆に陽が極まりすぎることで起こる、
ポジティブ教の病のようなところもあります。

陽が良いもので陰が悪いもの。
ポジティブが良いことでネガティブが悪いこと。
という闇やネガティブを見ない、
嫌いすぎる性質は、逆に陽の病を生み出します。


牡羊座では、極まりすぎた活動性を、
17度では最大限に反転させるように、
ネガティブが極まって、究極的な意識の充足と、
肉体的な休息の時間へといざなわれているのかもしれません。