アメリカ革命の娘

A Daughter of the American Revolution.

サビアンにおける30度は、最後の度数になります。

また土台に4を置いた3のエネルギーで、3と0の掛け合わせなので3という生み出すエネルギーが、無限。といったニュアンスがあります。

4という秩序と、30という無限に産み出し、吐き出していくエネルギー。

ここでは、蟹座の秩序を全て吐き出していく。最後の最後の吐瀉物まで一滴残らず吐き出すことで、獅子座の世界へと進んで行く。

サビアン最終度数の30度ではそうした、吐き出し切る。といった作用が描かれています。

蟹座30度はアメリカ革命の娘。となっていて、アメリカ革命。というキーワードがまず出てきます。

アメリカ独立戦争は1775年~1783年の期間であり、1776年のアメリカ独立宣言となります。

アメリカ大陸にて生きる人たちは、イギリスが自由になり、自分たちで、この大陸で生きていく。という新天地が開かれていきます。

アメリカが独立戦争で勝ち取り、掲げたものは、自由。

自由と民主主義の国、それがアメリカなのです。

アメリカは、新しい国で、文化も古い歴史も無いけれど、人類がこれから作っていく新しい未来があります。

古い蟹座的な土着的な共同体では、共同体のルールに個人を沿わせていきますから、そこには、自由。というものはあまりありません。

しかし、アメリカは、自らの個性を放ち、自分の意見を言い、その個性で生きていく。

蟹座のここまでの流れで、後半度数に入り、それまで、家の中で主婦をしていたお母さんが、自分たちの生活を守るため、愛する者を守るために、社会に出て自分の居場所を探り、挑戦していく物語が、描かれてきました。

ここまでずっと挑戦し続け、失敗したり、挫折したり、成功できなかったりした経過を経て、26度では、自らの家族の在り方、そのもので、成功することが出来た過程が描かれていました。

例えば、家族youtuberとか、自分たちの仲間内の特殊な生き方をそのまま世間に晒すことで注目を浴びていったような物語だったと思います。

自分の内面性を損なわず、大切なものたちとの時間や、プライベートな生活を犠牲にせず、お金を稼ぎ、経済的に安定し、社会の中で立ち位置を築いていく。

これって、誰しもが求めることだし、特に、現代においても、女性や子育てをしてているお母さんたちの、夢。でもあったりするのだと思います。

しかし、それは、なかなか叶わない。

女性は、女だから。とか、母親だからこうあるべきとか、そういう女だからという理由で、社会から虐げられ、男性の所有物にされ、自由に生きることを許されなかった長い歴史がありました。

蟹座的な世界とは裏を返せば、そういう世界感も背景には色濃くあるのです。

アメリカは、肌の黒い人も女性も、母親も、今まで弱いとされて自由を搾取されてきた人たちも、努力さえすれば、誰でも成功できる、チャンスをつかめる、

そういう自由の国です。

古くからある共同体に飲み込まれて生きていれば、その共同体に守られ、

安定した暮らしを約束されるかもしれない。

でも、どうしたって、弱きものが弱くて、はみ出すものは殺され、

女や母親は自由に生きることが出来なかった歴史が繰り返されてきました。

アメリカという国が出来たのは、今から200年以上前で、ちょうど、2020年の現在と冥王星の位置が全く同じ位置にあった時から始まっています。

冥王星が一周する期間は、時代の大きな節目とも言われていますが、

アメリカの歴史は、冥王星の一周する期間で、今、確かな節目を迎えているのではないでしょうか。

アメリカという国が出来たことで、私たちは、自らの個性で生きる事、

自由に生きる事、平等であること、そういう基本的なことを学ぶ200年余りになっていたと思います。

もちろんアメリカ革命や、産業革命あたりから、資本主義が本格化し、大量生産と工業化の歴史が始まったのも、然りですから、良い面ばかりではありません。

これからの時代に、その問題に向き合っていかなければいけないこともたくさんあるのですが・・

でも、アメリカは、集団性ではなく、個性を生きる。という、大事なレッスンを

人類の意識にもたらした革命だったと思います。

また女性が、自由に生き、子育てをしていても、社会の中で自らの個性を表現して、経済活動もしていく。

それは、男性と同じように。ということではなく、女性ならではのやり方で、

母親ならではでしか出来ない新しいやり方が生まれていっている側面でもあると思います。

この最後の度数で出てくる、アメリカ革命の娘は、まさに蟹座で、家族を守るために家庭から飛び出て、社会に挑戦していったあの、お母さんそのものなのかもしれません。

ここに来て、さらなる創造的な生き方に向けて挑戦をしていくのではないでしょうか。