脳溢血の症例

A case of apoplexy.

獅子座の世界の始まりです。

獅子座というサインは、不動宮の火の元素のサインです。

ですから、ここは、止まる火。となるのです。

牡羊座の動く火、に対して、止まる火は、どのようなエネルギーの違いが生じるのでしょうか。

火というのは、自然体においては、動いている印象があるものだと思います。

牡羊座の火は、火そのものの純粋なパワーがまっすぐに活用されるのに対して、

獅子座の止まる火は、火が止まる、という性質からイメージをすることが出来そうです。

火が一カ所に留まるとか、固定されるとか、同じ大きさの火として燃え続けるとか、

そうした性質は、何か別の手が加わっている、他からの介入がありそうな気がします。

火の性質は、他者性というよりは、個人性であり、意思とか、意志による活動性とか、魂の本質そのものでさえあったりしますから、それは究極的な個の意識に関わるのが火のエネルギーです。

ですが、止まる火をイメージするに、例えば、暖炉の火とか、キャンプファイヤーの火とか、そこに留まることで、周囲の人たちを温めたり、周りにたくさんの人が集ってきているような印象も浮かびます。

例えば、聖火台の火とか、神殿の奥にともされ続ける火とか、そういった神聖なる火、というのも止まる火というイメージが湧きます。

こうした火も、何かその火、を絶やさないように油をくべ続ける従者のような存在や、火のお世話をしている存在を感じさせるのではないでしょうか。

獅子座の火とは、たくさんの人の真ん中で輝きを放ち、自らが放った光で周囲を照らす火。なのです。ですから、純粋な火とは少し性質が違い、「周りに観衆を必要とする」という性質を持つ火、それが獅子座の火なのです。

誰も見てくれる人がいないところで、誰も、自分の放った火によって影響される人がいないところで、獅子座の火とは、輝き続けることはもしかしたらできないのかもしれません。

獅子座の火とは魅せる火、であり、楽しませる火、であり、表現する火であり、

創造する火であり、楽しませ、影響を与える火なのです。

獅子座の支配星は、太陽ですから、それは恒星の輝きを持つ性質です。

惑星や衛星は自ら光を放つことは出来ませんが、恒星は自ら光輝き、

周りを照らすのです。

そして、常にそこに留まり、自らは動きません。

自分の周りをたくさんの星々が、回るのです。

また、獅子座は、5番目のサインですから、5は人型に関わります。

4つ足の動物にもう一つ(知性)が加わって、人間となります。

5は人間の性質であり、それは、創造する性質なのです。

獅子座は一つ前の蟹座で、集団性に個の意識を吸収させ、大切な仲間や家族たちのために、集団に属し、協調し、守り、育む性質のサインでした。

蟹座で、深く愛し、深く親密に関わることを経験したからこそ、

獅子座では、周囲に影響を与えることができるのです。

自らの光を放ち、周りを照らすことが出来るのです。

牡羊座から数えて、獅子座はトリン、120度の角度を持ちます。

トリンは、3の生産性、創造性の性質を持ちますから、

5の人間としての個の意識と、魂の個性を発揮して、3の性質の創造物を生み出す。

自らの究極的な個性の表現なのです。

獅子の意識とはどのようなものでしょうか。

火は、魂の性質ですが、そうした己の魂の性質に回帰していくときに、

獅子の意識が立ち上がるのかもしれません。

ヒンズーの教えの三つのグナには、

サットヴァ、タマス、ラジャスの教えがあります。

サットヴァは、純質

ラジャスは、激質

タマスは鈍質です。

タマスとは、眠りの状態で、無意識の状態の性質を示しますが、

魂に回帰するとき、ますはラジャスの激質の性質が立ち上がります。

獅子の意識とは、周りを凌駕し、戦い競い、勝ち抜いていく強さです。

そして、そのラジャスの性質の後にあるのが、サットヴァ、純粋な魂の性質が現れてきます。それは、競争が無い、唯一無二の、自分自身です。

蟹座の最終度数で、少しずつ流入してきた獅子の意識は、ポカホンタスのところや、アメリカ革命の娘のところなどで、はっきりと表れていました。

そして、この度数からいよいよ、獅子座の世界が始まるわけですが、

獅子座の1度は、脳溢血の症例。といきなり、激しいキーワードです。

脳溢血のような、テンションがめちゃくちゃ高い状態。ということを言っているのだと思います。

脳天に一気にエネルギーが集まって、非常に活動性の高い、性質がイメージできると思います。

生命力が無尽蔵に、湧いてきて、限界が無い感じがします。

肚の底の方から、無限供給的に、活力が湧いてくる。

そのパワーの供給に、周囲からの何かや、外的な環境的な要素は一切要らない。

ただ、自分の内側から、いくらでもエネルギーが湧いてくる。

そういった状態を、獅子座の本質の性質なのだと思います。

太陽をはじめ、恒星とは、他から光をもらって輝く星ではありません。

自ら、永久的に輝き続け、周りに影響を与え続けるのです。

それが、獅子座のエネルギーの在り方であり、存在の性質なのです。