クリケットゲーム
A game of cricket.
どのサインでも、6~10度までは、5度区分ずつ分けの第2グループに入ります。1~5度までの第1グループで表現されたそのサインの、
凝縮されたエッセンスを、第2グループの6度からは、内側の深いところに落とし込み、自分のものとしていく過程が始まります。
射手座は、精神性、魂の燃え上がる炎の火のサインですから、その形而上的な精神の希求が、内面的に向かいますので、表面的な大胆な行動力はここではいったん、休まるように見えるのですが、内側の側面では、
非常に活発な精神活動が行われているような場面になります。
精神的に成熟すること、が射手座のテーマですから、それを非常に積極的に行っているような場面なのです。
射手座6度は、クリケットゲームとなっています。
6の数字は、環境との融和、周りとの協調を現す数字です。
どのサインでも、6度では、そのサインの性質を、周りの環境と関わりながら、融和していこうとする場面が描かれています。
クリケットゲームは、その語源に、「フェアプレイ」という意味があるそうです。
射手座は、牡羊座から蟹座までの自分軸、獅子座から蠍座までの相手軸を終えて、ここからは、トランスパーソナル軸になりますから、
私とあなたの統合。私もあなたも。の世界に入っていきます。
どちらかがどちらかを負かす、競争や勝ち負けの世界ではなく、
共に共栄していく、共に分かち合い、高めあっていく、そういう関係にまで成熟してきているのです。
射手座では、5度までに、高いところから全体を見通し、且つ、夜にも目が効くフクロウのように、物事の表層だけではなく、裏側の深層まで見通せるような成熟した視点を持つまでに至っていました。
ですから、6度では、そうした成熟した視点をもって、他者との関係性、周りとの関係性を築いていこうとしているのです。
ですから、この度数では、例えば、相手と意見が違ったとき、
自分とは考え方が違うとき、正々堂々と、紳士的な振る舞いで、理性的に議論を取り交わして、適切な理解関係をお互いに築けるような
成熟さが備わっているのです。
これが感情的に無意識な世界ですと、相手と自分の意見が違うとき、
自分の正義を振りかざし、その正義と違う意見の人を、罵倒したり、馬鹿にしたり、阿呆呼ばわりしたりして、いかに自分の意見が正しいかを、
知らしめようと必死になります。
そして、更には相手に勝つこと、自分が正しいこと、相手に負けを認めさせることが大切になってしまうのです。
しかし、こうなると完全に、ここで陰陽の極性作用が働いてしまい、
自分とは意見の違う人、自分とは正反対の考え方の人と、完全に対のような状態になってしまい、離れることが出来ません。
自分が馬鹿にしている相手とは、同レベルになってしまうということが起こります。
私たちの世界では、意見が違う人がいて当たり前だし、そもそも人が二人以上いれば、考え方は違って当然です。
こうした、相違が起こったときの対処が、射手座的になると、
フェアプレイ精神になるわけです。
相手のことを理解するからと言っても、それは変にベタベタとへりくだるわけでもないし、相手の言いなりになるわけでもない。
でもかといって、暴言や暴力で相手をねじ伏せようとすることではない。
感情を挟まず、熱い情熱と、思いやりで、相手の意見に耳を傾ける。
そのうえで、自分の意見はこうだよ、という話し合いを取り交わすのです。
ここで、議論になってもいいし、激しく討論を重ねてもいい。
でも、ここでは、あくまでも、フェアなスポーツのような戦いが繰り広げられているのです。
射手座的マインドを持つとはそういうことです。