法王
The Pope.
サビアンにおいて、最終度数の30度は、30の3のエネルギーを持ちます。3の創造性生産性のエネルギーが、0と組み合わさることで、無重力状態の無限状態になりますから、ここで、そのサインの最後の、
エネルギーを完全放出していくことで、次のサインへと移行していきます。
射手座のここまでの物語では、自分自身の専門分野とか、自分自身の精神性を高める探求だとかを、めいいっぱいやってきて、物心両面の成功幸福哲学を、手に入れた人物が、今度はその崇高な教えを、
他者にも伝えていくことで、他者の役に立とうと行動を始めるストーリーが描かれてきました。
しかし、その崇高すぎる教えは、大部分の人にとっては意味不明で、
使い方を誤れば、危険ですらある、というもので、
射手座的なこの人物は、28度、29度の度数で、大部分の人の役に立つ、
大部分の人が使いこなせるものに、落とし込むことで、
より多くの人たちに、幸せの哲学を広め、より大きな範囲での社会貢献をしていく覚悟を決めた場面が描かれていました。
一つ前の、芝を刈る太った少年、というところでは、自分に求められる役割を、こなすことで、貢献する在り方に覚悟を決めが在り方が、
描かれていました。
この人にとっては、芝刈りをするような退屈さを感じる、淡々とした作業だったとしても、このやり方であれば、誰も傷つけずに、平和な形で、多くの人に必要なものを届け、役に立つことが出来る。
だから、自分にとっては、あまりにも、当たり前の作業の繰り返しで、
九九を唱えるような、寝ぼけててもできるような繰り返しの作業だったとしても、自らの、迸る情熱や、熱中は、諦めても、
自分が伝えたいことを、「伝わる形で」伝えることに、諦めという覚悟を決めるたのでしたね。
射手座の最後の度数である、30度は、法王となっています。
The Popeは、ローマ法王(教皇)や、仏法の世界の王である、ダライ・ラマなどに象徴される、宗教界の王様が、まずはイメージされますが、
精神的な事柄や、人々を幸せに導く教えを伝えるトップリーダーのことを指しています。
彼らは、キリスト教の最高位の立場であり、仏教界の最高位の人です。
このように、ある一つの思想世界の、イメージを絶対的に位置付ける人物が法王なのです。
この度数は、射手座を吐き出しきっていくのと同時に、次の山羊座1度の部族のリーダーの度数に繋がっていくのです。
法王は、人々を教え導き、よりたくさんの人を幸せにするために
象徴づけられた立場の人ですよね。
彼らはテレビにも出るし、たくさんの民衆の前に姿を晒します。
彼らが登場するだけで、人々はありがたい気持ちになり、
崇め奉り、自分の幸せになれるのだ、という気持ちになることでしょう。
選ばれた人だけが、ヒマラヤの山奥に出向いて、俗世を捨てて
山奥で生涯、悟りを得るための修行する、そんな生き方にご縁のない人たちでも、
崇高な教えを、理解することが出来なくても、
普通の一般の人たちが、彼らのことを眺めて、崇めて、一緒に祈れば、
自分も極楽浄土に行ける。
そう信じられるのです。
この度数では、このように、自らが真に伝えたいこと、を伝えるために、本当に伝えたいことは、まずいったん諦める。
そして、多くの人たちに伝わる、理解されるやり方で、表舞台に立つことで、より広い範囲で、より大勢の人たちの役に立つことを、
決めた人物の在り方が示されているのです。
それは、彼にとっては、究極的に、全てを諦めることであり、
相手に、合わせる行為、民衆に合わせる行為をすることで、
自分の成功幸福哲学を、多くの人に広め、より多くの人を幸せにすることをの役割を担った、宇宙指名がかかった人なのです。
射手座30度の法王の度数は、日本の皇族の方たちや、
イギリスのロイヤル・ファミリーの方たちに、頻出する度数です。
彼らは、生まれながらにして、王者であり、自らが、象徴となることで、その国の伝統や、文化や、集合無意識を担い、私たち国民の意識に影響を与え続ける存在です。
そして、そこに存在して笑って手を振っているだけで、私たちに何かを教え、導き続ける存在でもあるのでしょう。
彼らを見るだけで、何なら幸せになる人もたくさんいるのだと思います。
それは、彼らが望んでそうなったというよりかは、生まれたときから、
いや、生まれる前からそう決まっていた。
だから、ある意味、この法王の度数のエネルギーとは、
変えの効かない、固定された立場に自分を押し込めていく。
これまで辿ってきた、射手座の世界では、自分の精神性の成熟や
専門性の向上のために、利害や損得など何も考えずに、
自分の魂のワクワクや、情熱のままに、自由に、探求と熱中を
突き進んできましたが、
ここでは、法王、という、リーダーであり、象徴であり、
ある種の固定された型にはまって、人々を幸せにする運命的な役割を担っていくことでもあるのです。
それは、王室の方々に示されるように、自分の意志をある意味、超えたところで、宇宙からのご指名がかかる、
そういうことなのかもしれません。