ゴールドラッシュ
A gold rush.
サビアンでは、1~5度までが6つのグループ分けにおける第1グループになり、6~10度までが第2グループになりますので、
この度数から、第2グループに入ります。
6は数字のエネルギーとして、環境と融和し、ハーモニーしていきますので、俗世的なもの、環境的なものとの関りが生じてきます。
そのサインの性質をもって環境と関わることし始めるのが6度であり、
また6~10度までの第2グループは1~5度までで発露したそのサインの純粋なテーマを、今度は、ここから、内側に落とし込み、深く感じることで定着させていく、使えるものにしていく流れが始まります。
蠍座5度では、深い感情を人生において体験したことにより、出会う、試練に試されています。
愛を誓うとはどういうことなのか。誰かと深く関わるとはどういうことなのか。意志の力で人生を切り開いていくということは、どういうことなのか、を、まざまざと、学ばされるような試練に出会っているわけです。
人は、そうした、大きな試練に出会うことによって、より深い感情を体験し、強い感情のパワーを手に入れていくのだと思います。
感情体験が希薄な人は、それだけ、できることも少ない。
でも、誰かと深く関わることだとか、何かに挑戦することだとかは、
はっきりいって、途方もないリスクを背負うことなのだが、
リスクを背負うことを通して、深い感情を体験する。
そして、深い感情が、強い創造エネルギーに置き換えられる。
リスクなど背負いたくないと、誰かと深く関わることをせず、
人生において何かに挑戦したり、リスクを冒すことをせずに生きていくことも、可能なのだと思います。
しかし、強い感情体験を避けることは、強い創造エネルギーに出会わずに人生を過ごすことにもなるのだと感じます。
それは、どういう道を選ぶかはある程度個人の自由に委ねられていますが、
宇宙は時に、選択の余地など与えずに、その人に、試練をぶち蒔いてくるときがある。
リスクなど一切侵さずに、平坦で穏やかで静かな人生を生きたいと、いくら願ったところで、そうはさせてもらえないことの方が多いものなのではないか。
人と関わることはリスクです。
ましてや深く関わることは途方もないリスクである。
人生において、敷かれたレールをはみ出て挑戦することはリスクです。
人と違うことをすることもリスクです。
また、こうしたことを意識的に全部避けたとしても思いもよらない
リスクが差し出されるのもまた、人生なのだと思います。
蠍座6度では、ゴールドラッシュ、というキーワードになっています。
5度では、このようにして、思いもよらぬ、外的な環境からリスクが降りかかり、大きく、人生を揺るがされ、困難に出会っている場面なのです。
深く愛し、誰かと関わあり合うから起こる、自分にはどうしたって変えられない、強い作用が5度では起こっているのです。
私たちは、こうした集団意識から受ける強い作用の海の中で普段、無意識で生きています。
生きていると、この無意識に、自分に迫りくる覆いかぶさってくる集団の意識の作用から逃れることは難しいものです。
しかし、この人は強い愛の契りを交わした人ですから、その愛の強いパワーをもって、その濛々と迫りくる集団意識の作用を、ぶち抜き、突破していこうという、究極の挑戦をしているのがこの度数です。
これは、相当な強いエネルギーがないとできることではありません。
通常の意識レベルでの、強い意志。程度で、成せることではないのです。
大体、私たちの意識は、集団の見えない意識のパターンに飲み込まれ、
その自然の作用の中に、組み込まれてしまいます。
しかし、時にそれを突破しようとするとき、ものすごい強い感情エネルギーが必要となるのです。
これは、アストラル仕事を極める、といったようなイメージを私は持っていて、アストラル以遠の、高次のパワーに繋がらなければ成せることではないように思います。
それは、強い感情のエネルギーがきっかけとなります。
ゴールドラッシュは、並外れた大きな夢に向かい、一点集中、何もかも捨ててそこに集中していく、乱心の状態とも言えます。
人間は、まともぶってては、こうした並外れた野望を成し遂げることなどできないものです。
どんな試練にあっても、それを達成する、ぶち抜いて見せるという、強いエネルギーが無ければ、到底、夢に至ることはできません。
こうした状態が、ゾーンに入る、ということであり、それは、通常の意識の状態とは全く違うものなのだと思います。
ゾーンに入った人は、時間や空間の概念を超えて、人間の潜在能力に繋がり、創造行為を行うことが出来る。
こうしたフローな状態に入って初めて、達成することが出来るのが、このゴールドラッシュ的な世界観なのです。
蠍座で体験する強い感情体験、愛する体験は、ゾーンへと人を誘う。
それは、想像もしない世界へとつながる回路を開くきっかけでもあり、
人間の本来持つ、潜在能力や創造性のスイッチを入れる前駆作用でもあるのだと思います。