職務放棄兵士
A soldier derelict in duty.
サビアンにおける21度は、5度区分ずつで、区切った、第5グループの初めの度数です。
第5グループは、第4グループで、始まった後半のストーリーが、
ここで一度、大きく挫折し、内面的なターンに入りますが、第4グループで、深く内面と対峙し、スピリチュアルな意識に目覚めたことで、
陰陽の統合が起こり、そのサインの成熟した状態にステージを移行していきます。
こうして、第5グループに入ると、成熟した状態で、そのサインの最も熟した状態での跳躍が始まるのです。
21度は、男性性のエネルギーで、跳躍し、
22度は、21度で新しいステージにジャンプした後の着地点、ここで、
新しいステージに定着します。
そして、23度は、21度の男性性と22度の女性性の統合で、実りの時を迎えます。
蠍座のここまでのストーリーは、19度の聴いては喋っているオウム、
20度の、二つの暗いカーテンを引いている女、という度数で、
巫女的、チャネラー的な高次の情報を受け取り、それを、日常意識と使い分け、その情報を理解する宇宙的知性まで発達してきた状態が描かれていました。
私たちは、肉体だけに閉じ込められた無意識な状態でする思考と、
高次の本来の知性でする思考では、雲泥の差があります。
本来的思考とは、外側からくる情報を基準にする思考ではなく、
宇宙からくるイメージを元にする思考のことです。
こうして、物事の本質を誰に教わらなくても分かるような状態になると、
この俗社会の甚だおかしなところ、つじつまの全然合わないところが、
全て見透かすように分かるようになり、何故そんな、おかしなことになっているかの仕組みまで、理解できるようになります。
物事の本質を見通す目を持った人は、21度で、職務放棄兵士のようになっていくのでしょう。
これは、一般社会から逸脱するアウトサイダーのように一見思えるかもしれませんが、すごく全うなまともな状態になったのだということが出来ます。
兵士という任務を放棄した。
それは、まともなことなのではないでしょうか。
誰も戦争になど行きたくない。
誰も人殺しなどしたくない。
それを、兵士だから、職務だから、戦争に行け、そして、人を殺してこい。
これほど、おかしな、おかしすぎる話もあるものでしょうか?
それを、ほとんどすべての人たちが、従っているのが今の世の中ですが、
そこを仕方ないとせず、自分の信念に反することは一ミリもできない、と
任務を放棄するのがこの度数です。
真実が何か。
がよく見えているからこそ、それ以外のおかしな事情を採用しないでシンプルに生きる。
宇宙の声を聴くようになるとは、そういうことなのです。