認識を求めるインディアンの酋長 

An Indian chief demanding recognition. 

サインの始まりの度数である1度は、そのサインのこれから始まる、壮大な物語をギュッと凝縮したエッセンスとして、描かれています。 

山羊座の世界がここから始まっていくわけですが、山羊座のテーマとは、 

射手座で、社会的な意識を手に入れ、自らの哲学や、生き方や、知識、スキルを持って、社会の役に立つことができるようになった人は、 

射手座の最後では法王となり、精神性を説き導く象徴的な人物像である、 

宗教の司祭として、君臨するまでになりました。 

これは、射手座の世界の終焉でもあったわけです。 

射手座のテーマは、自分自身の魂の資質を、どこまでも追い求め、 

自分を高め続けること、主題は自分自身に置かれていたのです。 

が、自分自身を極め続けることをやり続け、頂点まで上り詰めた人は、 

宇宙指名が、自ずとかかるのだと思います。 

あなたのそのスキル、経験、生き方の哲学で、周りの人の役に立つ 

仕事をしてちょーだい。 

というね、指名がかかるのだと思うのですよ。 

このご指名に答えるということは、射手座的な自分自身を深め高める作業を終えて、そこは、ある意味もう、諦めて、世界のために自分に位置付けられた役割に固定化されていく覚悟を決めると言うことでもあったのだと思います。 

山羊座と向かい合うサインは蟹座ですが、これらのサインは両方とも、 

集団原理を表しており、この社会のある集団や、コミュニティの意識に 

吸収されていくことが示されています。 

山羊座のテーマは、この社会の中で、自分自身の役割と使命を果たし、 

結果を残していくこと、ソーシャルな意識を手に入れていくことが 

主たるテーマであり、「この社会の中で」それを為していかなければ 

ならないのです。 

山にこもって人知れず、自分自身の精神性を高めるために、修行に没頭していてはならないのです。 

例えばその、山に籠って修行して得た精神的叡智だとか、 

研究室に長年籠って、人知れず研究していた偉大な研究結果などを、 

ちゃんとこの社会で、人々の役に立つものにし、なんなら組織化し、 

その組織を、存続させるために、きちんと利益を永続的に出していく 

ビジネスモデルにまで落とし込まなければならない。 

そういうはっきりとした、現実的な世界へと、ここからは入っていくのです。 

射手座の最終度数、法王の段階では、自らが精神性を説く、宗教の司祭として、崇高な説法をし、装束を着て、民衆の前に佇むだけで、人々に拝まれて、幸せにすることができたけれども、 

山羊座1度のリーダーは、今度はその民衆を、食わせなければならない。 

その家族や、子供たちまで、一生、食いっぱぐれないような責任を担っていかなければならない。 

山羊座1度では、認識を求めるインディアンの酋長という、キーワードになっています。 

ここでは、力強く、自分自身の主義主張、そして、意見と展望を述べて、 

自分自身がリーダーである、自分の意向に従うようにと、民衆に 

述べている場面が描かれています。 

山羊座の0度に太陽が入るときというのは、1年のうち季節は、冬至に入るときです。陰のエネルギーが最も極まって、ここから陽に転じていくタイミングになります。 

最も陰の極まる場面ですから、それは肉体次元を表します。 

最も現実的で、論理的な世界にそこは位置します。 

なので、ここで登場する部族のリーダーは、この集団を治めるために、 

もっとも、現実的で、シビアなルールを述べるかもしれないし、 

逸脱行為は、集団を滅ぼすことにもなると知っているので、しっかりと、 

力強く、自分がここのリーダーであることを知らしめなければならない。 

歯向かうものや、反逆勢力があってはならないし、そういうものがあると、 

内乱状態になり、集団の存続自体が危うくなってしまうからです。 

山羊座の最初の度数では、こうした、しっかりとした、リーダー意識で、 

現実的な成果を残していく覚悟を世界に対して主張している場面が、 

描かれています。 

この物語は、ここから始まる山羊座のストーリーの、根底に常にある、 

意識となります。