暗いアーチのある小道と底に敷かれた10本の丸太 

A dark archway and ten logs at the bottom. 

 サビアンにおける6度~10度の度数は、5度区分ずつにおける、第2グループに位置します。 

サビアンにおける、第2グループは、1~5度までの、第1グループで、表現された、そのサインの凝縮されたエッセンスの男性性のエネルギーに対して、第2グループでは、女性性的なエネルギーとして、第1グループで、発露したものを、感覚的なところに落とし込んで行くことで、深いところでサインの性質を理解し、肉体レベルで使えるものにしていきます。 

山羊座の第1グループでは、この社会の中で、競争に勝ち抜くために、仲間と足並みを揃え、逸脱せず、チーム戦で戦うこと、目標のためには、自分を犠牲にすることも厭わないことなどといった 

山羊座ならではの世界観が打ち出されたわけですが、第1グループで表現された限界ぎりぎりまでの挑戦や、無理めで無謀な社会的チャレンジに対しての反作用が起こってきます。 

では、どのようにして、1グループで表現された無理がかかりすぎるような世界を自分の中に納得させていくのか、落とし所を見つけていくのか、といったことが、第2グループでは描かれているように思います。 

山羊座で向かう目標というのは、個人的な目標ではなく、個人のアイデンティティは無視したところにある、全体としての目標です。 

この全体としての大義のために、自分を犠牲にして捧げていく世界観が、第1グループでは描かれていたわけですが、私たちは、個人的な目標のためや、個としての魂の意図のために、自分を捧げることは、喜びですらあるのです。が、それは、山羊座のテーマではなく、水瓶座テーマになりますから、ここ、山羊座では、チームのために、会社の目標のために自分を捧げていくことに対して、自らに落しどころを見出し、そこに、喜びや、希望を見つけていかなければならないのです。 

それは、ある意味、自分の死、でもあり、自分をいったん亡くすことでもあるのではないでしょうか。 

山羊座6度は、暗いアーチのある小道と底に敷かれた10本の丸太、というキーワードになっています。 

10という数字は山羊座のサインの数字でもあります。 

牡羊座から始まって10番目の山羊座は、ここまでの流れがある一つの結論を迎え、ゴールを迎える場面でもあります。 

また、山羊座は、大人意識、ソーシャル意識が、形成されるテーマがあるサインですから、ここで、大人意識を形成することで、次なる水瓶座の個の意識、スピリチュアルな意識へと開かれていく土台となる意識でもあります。 

10は、そういった意味で、ゴールでもあり、始まりでもある。のです。 

この度数では、10の数字が登場しており、暗いアーチの小道に、10本の丸太が横たわっている、なんだか、陰鬱な印象を与える世界観が描かれています。 

大人意識、ソーシャル意識を形成するということは、いったんこのように、個人的な意識を、捨て、犠牲になり、人柱になるような意識を、経験することになるのではないでしょうか。 

社会に出ると、納得いかなくてもやらなければいけない、自分の考えとは違っても従わなければならない、大きな目標のために小さなことは、犠牲にする、といったことの、連続だったりしますよね。 

また、リーダーである人や、たくさんの部下がいる人の上に立つ人間は、自分自身が人柱になることで、周りの人たちをまとめなければならないことも多いものです。 

この度数では、10の数字で表現されるように、大人意識、ソーシャル意識の獲得のために、その通過儀礼のように暗いアーチを潜り抜けている過程なのかもしれません。