豪華な秋色の森
A woods rich in autumn coloring.
サビアンにおける18度は、16度以降はじまった、後半のストーリーにおいて、16度で、陰陽の反対側の作用が流入してきたことで、サインのテーマは、大きく挫折を経験します。
そして、それまでの、前半のテーマの価値基準が崩壊し、17度で、陽のエネルギーが、内側へと向き、スピリチュアルな状態で、自分自身と向き合うような時間を迎えます。
こうして、それまでの価値基準が崩壊したことで、まったく、新しいモノの見方、考え方をする、後半のテーマが始まります。
サインの前半のテーマがあったからこそ、それが極まったからこそ、
反対側の陰陽の作用が出てきた、そして、一度、前半のテーマをぶち壊して、さらに成熟した統合的な後半のテーマに入っていくのです。
18度では、17度から引き続き、更に精神的なテーマとなり、
内面性を大事にした、内側への集中状態に入っていくことがどのサインでも多いと思います。
蠍座16度では、いきなり笑い出す少女となっており、
それまでの、蠍座15度までの、外側へ意識が向き、相手や集団をコントロールし、外側からエネルギーをもらう在り方から、
16度では、周りをコントロールせずとも、自らの内側にある純粋なエネルギーが、どんなに強い支配やコントロールにも勝るパワーを持っていることを、知るのでしたね。
こうして、16度で、コントロールにより得る力を手放し、自らの内側にある源泉のエネルギーを使っていくことをテーマにする後半の物語が始まりました。
そうして、17度では、自分自身の子供の父である女というところで、
自らの内側から、意識の力によって、何者をも生み出すことができるということを知るに至るのでした。
蠍座18度では、豪華な秋色の森、となっています。
秋が色づく頃の森とは、夏の盛りの生命の旺盛な時期を経て、
青かった葉っぱが、色を落とし、赤や黄色に変わっていく頃です。
また、熟した実や、枯れた葉っぱは、時が来れば地面に落ちて、
また、冬を越して来年の春に芽吹く生命たちのための、養分となります。
こうして、自然界は、毎年季節によって、自然のリズムに沿って、
盛隆を繰り返しています。
また、こうした自然のリズムがあるからこそ、生命は旺盛に息吹き、
秋に収穫を迎え、朽ちた生命たちは冬の間、じっくり地面の中で眠りの時を迎え、また春に、青々と芽吹いていくことが出来るのです。
私たち人間も、こうした自然界のリズムと同じであることは言うまでもありませんよね。
でも、私たち人間は、頭でいろいろ考えて、自然界のリズムに反して、忙しく動き回ったり、常に成果や結果を出そうとしたり、休むべき時に休まなかったり・・陰陽のリズムの片方だけを繰り返し使いがちです。
これをすると、一時的には、成果が出たように見えても、結局どこかで無理が来て、全体を通して見たときには、非効率極まりない動きをしていたりするものです。
自然界のリズムに沿って、陰の作用が来た時には、休み、休息し、
滋養を整え、外側に見せたり、発表したりするのではなく、内側で自分だけの集中状態を淡々として行う、、
アウトプットだけでは、続きませんし、いつかは、枯渇します。
アウトプットとインプットは、両方バランスよく行われなければならない。
インプットだけしていても、自分の中で煮詰まって循環しなくなりますし、アウトプットだけ行っていても、中身のない薄っぺらになってしまいます。
インプットするべく時間ではそこに集中し、
時が来たら、パーッとアウトプットしていく。
そうした自然界のリズム、肉体や心のリズムが、私たちにもあるのだと思います。
この度数では、巡ってくる、究極的な陰のリズムの時を、とても豊かに、
豪勢に過ごしている様子が描かれているのだと思います。
秋の季節、特に、蠍座18度頃の季節というのは、二十四節気でいうと、
立冬の頃、まさに秋が極まり、冬へと転じていく、暗く、寒く沈んでいく季節です。
気持ちも暗くなり、身体も固まっていく季節のころです。
こんな時に、外に出て活発に動き回って成果や結果を出そうと多動力を発揮しようとしても効率が悪いでしょう。
また、季節の問題だけでなく、私たちは一人一人、それぞれが、こうした陰陽のサイクルを持っています。
ある人にとっては陽の時期でも、ある人にとっては陰の時期だったりする。
こうした自分自身の特有のリズム、そして、季節のリズム、年齢的なリズム、月のリズム、いろいろな自然のリズムを私たちはもっています。
陽のリズムの時に楽しく過ごすことは誰にでもできます。
でも、陰のリズムの時に、充実して豊かに過ごせることは、能力なのです。
これは、努力なのです。
努力して、頭を使って、陰のターンを、豊かに過ごす。
そのことで、来る陽の季節の時に、陰の時に蒔いた種が一気に芽吹いてくることが出来るのです。