行進している軍楽隊

A military band on the marche.

サビアンにおける27度は、土台に3を置いた9の数字になります。

26度までで完成し実りを迎えて、味わい尽くした後、この度数は

9のエネルギーを持ちますので、別次元への移行へと入っていきます。

26度までに、手にいれた蠍座の世界観。

それは、自らの生き方を強い意志で、生き抜き、それまで、自分自身が依存し、また、からめとられていた環境や、人間関係などから、自由になっていく場面でした。

依存から独立へ。

これを、26度までで、蠍座は、智慧を携えて行えるようになっていたのだと思います。

あれもなければ生きていけない、これもなければ生活していけない、

あの人がいなければ、暮らしていけない。

こんな依存と、それがなくなることへの恐怖から、自分自身を、狭くて暗いがんじがらめの牢獄へと自ら投獄してしまっていた。

私たちは、そういうところがるのではないでしょうか。

自分で投獄した牢獄のなかで、自由になりたい、と苦しむ。

でも、その牢獄の中で与えられている、食事とか、労働とか、毎月の一定額のお金とか、そういうものがその依存を断ち切ってしまうことで、なくなってしまうのが怖い。

その牢獄で与えられているものを、自分一人でも、調達できるようになるとは到底思えない、自分自身への信頼の欠如。創造性の忘却。

しかし、一つ前の26度で、ネイティブアメリカンは、最低限の生活道具だけを携えて、場所や環境に縛られず、自由に自立して生きていました。

これは、私たちにはそういう力が備わっていて、自らの人生を、自立して

きりもりしていく力が本来備わっているということ。

それが、狩猟採集時代の太古の昔だったとしても、

金融貨幣経済が全ての現代社会においてだったとしても、

それは、変わらないのだと思います。

私たちは、環境に応じて、狩猟採集時代だろうが、金融貨幣経済時代だろうが、自ら知恵を持ち、創造的に切り開いていくことが出来る。

そういうことを26度で経験した人は、今度は、その体験を興奮冷めやらぬ感じで、周りに強く主張し、啓発しようとしているのが、27度の、

行進している軍楽隊の度数ではないでしょうか。

みずからの経験を話すことで、周りの人にも変わってほしい。

こんなエキサイティングな自由な生き方があるよ、と教えてあげたい、

また、そんな言論活動をすることで、世の中に影響を与えたい、

社会を変えたい、なんて思いも出てくるのかもしれません。

蠍座らしい名残り感じさせる場面です。

例えば、現代社会でいうならば、電気もガスも水道も引かずに、1か月1万円で自給自足生活をしています、なんて人がいたり、

世界中をバックパック一つで旅をして、そこで出会う、世界の珍風景や、

諸問題などを発信している人もいます。

人とは違う生き方、自分らしく、社会の機構に縛られず、そのま反対をつっきって生きているような人たちがいるのです。

風の時代、水瓶座時代の雰囲気が強くなってきているネット社会の昨今では、そうした人がすごく増えてきていると思うし、それが可能になってきているのですよね。

例えば、ライフラインを引かずに一カ月1万円生活をしています、なんて人が、youtubeで発信したり、本を書いたりすれば、その収益だけで、普通のサラリーマン以上の収入が入ってきてしまうなんてことは、普通のことですし、

世界中をバックパックで旅している人も、その様子をyoutubeやインスタで発信すれば、その収益で、世界中を旅する旅費が出てしまうわけです。

世のしがらみや、社会の仕組みからドロップアウトして生きても、

生きられてしまう時代が、いよいよやってきているのですね。

一昔前までは、ほんの一部の運のいい人だけが出来たことなのかもしれません。

ロック歌手になるとか、俳優になるとか、野球選手になるとか、そういう夢をもっても、その夢をかなえて、その好きなコトで、本業として生きていける人は、ほんの一握り。

しかも、テレビに出て有名になることで、引き受けるリスクもたくさんあったはずです。

今だと、ロック歌手になりたいと思えば、大手レコード会社からミリオンヒットを出さなくても、youtubeで音楽を配信したり、NFTやメタバーズの世界にも、ものすごい可能性があります。

プロのスポーツ選手になれなくても今だと、オンラインで、スポーツや体づくりを教えたりして、大きなビジネスにすることも可能ですし、

好きなコトを仕事にして生きていくことは、そう難しいことではなくなってきました。

そういう生き方を経験した人というのは、今度は、それを大きな声で、啓蒙したくなるものなのかもしれません。

自分の見てきた世界、してきた経験で、人の役に立ったり、誰かの人生が変わるきっかけになったり、社会や世の中に影響を与えたい、

そんな風に思うものなのかもしれない。