力のあるベールに隠れた預言者 

A veiled prophet of power. 

サビアンにおける7度の度数は、6度で、そのサインの環境的な要素に順応しようとする世界が描かれ、7度では、6度を経たことで起こる、陰陽の作用が起こってきて、対比が描かれます。 

環境の犠牲になり、環境に調和したことで、出てくる上昇し前進するエネルギーが出てくるのも7度の特徴だと思います。 

山羊座の6度では、この俗社会の中で、大人としての責任を果たし、大人意識、ソーシャルな意識を獲得していくために、いったん、自己を棄て去り、環境や状況に身を捧げ、自らを犠牲にしても、大義のため、チームのため、会社のため、目標のために、自分自身の個性や存在はいったん、棄て去っていきます。 

リーダーの人は、部下や、チームのために、人柱となり、 

チームメンバーや部下の立場の人も、チームの目標のために、いったん、自分自身の意見とか、在り方とか、個性とかは引っ込めて、全体のために尽くすのです。 

なんだか、おかしいようですが、これが、私たちの社会ではないでしょうか 

私たちの社会は、このようにして、チームでなければ、大きな目標を達成することが出来ない構造となっていますので、このような現象が、普通の当たり前の日常として、おこっているのでは、ないでしょうか。 

山羊座の反対側には蟹座があり、反作用的に同テーマを扱っているわけですが、蟹座の方は愛するものや家族といった大切な者を守るために自分を犠牲にしますし、山羊座では、社会的な大義や、チームの目標のために自分を犠牲にするのです。 

こうして、山羊座5度では、チームで、鼓舞し合い、無理めな、挑戦をしたことで、更に大きな力に、潰されたのかもしれないし、皆で、カヌーが転倒してしまったのかもしれない、そして、6度では、社会の現実や厳しさを知るに至り、いったん自分を棄て去るような、忍耐の時を迫られていたのではないでしょうか。 

こうして、社会の中で揉まれて、苦しんで、いろんなたくさんの社会経験をした人というのは、ある種の、境地に到達し始めるように思うのです。 

社会の中で働いていると、理不尽なことや、明らかにおかしいことでも、 

従わなければならなかったり、正しさの定義が、その会社ごとに違ったり、チームごとに変わったりするわけですから、そこに自分を沿わせていかなければなりませんよね。 

こうして、いろんな社会経験を積んできた人は、ある種の社会的な先見の明、預言能力のようなものを持つようになるのではないでしょうか。 

ビジネスや仕事というものは、ロジックや、経験や前例だけでは、どうにもならないことというのもたくさんあると思います。 

株価の行方を誰も分からないように、また、どんな大きな会社だって、 

破綻することがあるように、また、経済の流れというものは、どんな著名な経済学者でも正確に先行きを読み取ることはできないといいます。 

しかし、こういったものは、ある種、直観とか、イメージのようなもので、 

理論を超えた範疇から、降り注がれてなんだか、分かってしまうということもあるのだと思いますし、そっちの方がリアルだったりすることも多いのだと思います。 

山羊座6度では、暗いアーチで、丸太が10本敷かれており、ここで、 

大人意識を形成するために、とても苦しい、俗社会での修行に、耐えてきた人が、ある種の超能力のようなものや、予知能力のようなものを持つに至るのではないでしょうか。 

業績に行く末が見えるとか、物事の盛衰が肌感覚で分かるとか、 

これは、まだ、発展するな、これは、もうここまでだな、とか、そういった直観が使えるようになり、ビジネスの先行きが読めるようになってくる。 

しかしここで使える超能力とは、自分の身を守るためのもののような、あくまで自然界の兆候を読み取る、直観力のようなものだと思うのです。 

山羊座の前半で出てくる度数ですから、まだまだ、社会の全体像を掌握して、受け取るようなガイダンスとは違うもののように思います。 

ここでは、あくまで、社会の中で、たくさんの経験値を積んだことで、 

勝てないまでも、「負けない方法」を知るに至る、とか、 

自分の身を守るリスクヘッジ的な術を身に着けるといったような力ではないかと感じます。 

それでも、こうした、知恵を持っているかどうかは、社会の中で生き延びる上で、非常に大切な、要素になると思います。 

勝ち方よりも、負けない方法を知っていることの方がよっぽど大事です。 

いくら、勝ち方を知っていても、負けない方法を知らなければあっというまに、足元を救われてしまいます。 

ちょっとした、風向きの変化や、そっちはやばいぞ、みたいな直観力が使えるか、使えないかで、180度変わってくる、のだと思います。 

ここでは、社会の中で大人意識を形成するために、たくさんの経験値を積み、忍耐を重ねた人が、持つに至る、神秘の力について、物語られているのではないでしょうか。