結婚式の儀式を遂行する司祭

A ptiest performing a marriage ceremony.

19の数字は、9で分割したグループ分けにおいての第3グループの始まりの度数になります。

3は創造性や生産性の数字で、こうした3のエネルギーが土台にある第3グループは、このあたりから、外側の環境に振り回されなくなってきます。

外的なものに、影響を受けてゆらゆらと揺れ動く第2グループを経て、ここからは、3の性質である、自らの意志で創造を行っていく。環境に振り回されるのではなく、環境という素材を使って、創造を行っていく。そういった世界観に入っていきます。

18度で、土をほじくっていた雌鳥は、自らの子供を守るために、なんとかこの社会の中で、自分の立ち位置を獲得していこうと試行錯誤をしていました。

しかし、子育てをしながら社会の中で働くということは、身一つで仕事ができる状況とは全く異なりますという話をしました。

またそうした内的な性質を無視して強行突破して仕事やお金を優先してしまった場合、後からどれだけのしっぺ返しが来るかも、この蟹座のお母さんは分かっているのでしょう。

だからこそ、葛藤する。

大事なものを守るために社会に出ていって仕事をするつもりが、

お金や仕事のために大事なものを犠牲にしてしまっては本末転倒だからです。

蟹座19度では、結婚の儀式を行う司祭というキーワードで描かれています。

これは、社会の中で、自分らしい働き方ができることや、自分や自分の大切なものを犠牲にしないで、社会活動ができること、そのうえで、この社会の中で自分の居場所を見つけていくこと、などが、ここでは描かれています。

結婚を執り行う司祭、というと、家庭の主婦や、子育てをしているお母さんといった蟹座的な情感と心の世界を生きている人物像にとても相応しい仕事のように感じます。

男女が愛し合い、一緒になり、新しい家庭を築いていく、そういった人生への始まりの儀式を執り行うのが結婚式です。

そうした場で、彼らを祝福し、勇気づけ、また人生の教訓なども添えて、

温かく送り出すことが出来るのも、愛の世界を知っているからこそ、良い仕事が出来るものなのでしょう。

蟹座的な心や内的な大事なものを犠牲にせず、この社会の中で、居場所を見つけ、金銭も得ていきたいと思ったときに、どんな仕事に就いたらいいのか、

どんな仕事の仕方をしたらいいのか、を必死で考えて、探して、辿り着いた答えの一つの一例として、この結婚式の司祭が、描かれているのだと思います。

また結婚式を執り行う司祭は、こうした男女や家族の深い愛情面をサポートし、

祝福するとても情感の深さを必要とされる仕事でありながら、

会場をまとめ、たくさんの人々が参列する儀式やパーティも卒なく、執り行われるよう采配する左脳的な能力も必要とされるでしょう。

蟹座の世界は、情動と情感の世界ですが、社会の場、仕事の場というのは大概にして、情動や感情よりも、左脳的な判断とか論理的な思考が大半の場合必要とされます。

家庭の主婦という狭い世界に長年、閉じこもっていると、どうしてもものの見方が狭くなってしまったり、物事を感情論で捉えてしまったりしがちになります。

感情で物事を捉えるのは、女性の才能でもありますから、それが大切になることもあるのですが、しかし、大概の場合、感情で物事を捉えて、それを感情のままに、表現してしまってもうまく行かないことが多いのだと思います。

家庭の中でご主人にだけそれをするのであれば、良いかもしれませんが(でも、そればかりだと、きっとご主人も疲れてしまいますね)

社会の中で、ましてや仕事の場で感情的になったり、感情的なことを言い訳にしてしまっては、全く何も解決しないのでしょう。

ですから、ここでは、それまで培ってきた母性とか、感情の豊かさと言った蟹座的な素質も生かすことが出来、更には社会性、職業人として必要とされる左脳的、論理的な素質も、求められる仕事としても描かれているのだと思います。

自分らしさを生かせる仕事。自分自身の人生経験が役に立つ仕事、

自分の素質や素養を、損なわず、それが逆に良いものを生み出す職業、

そういうものを探し求めた結果として描かれているのだと思います。

子育てをしているお母さんが、この社会の中で、自分らしさを損なわず、

逆に自分らしさを生かして、そして、子供たちや家庭など、大切なものを犠牲にせず働き、社会的立場を獲得し、お金を稼ぐことが出来ること、これはとても大切なことだと思いますし、社会単位で取り組んでいかなければいけないことなのだと思います。

結局、今の社会制度だけでは、働きずらく、ちょっとでもイレギュラーなことが起これば、普通の会社勤めはいとも簡単にできなくなってしまいます。

会社勤めが出来なければ家庭の主婦は、家という狭い世界に閉じ込められて、

夫の稼ぎに養ってもらい、子育てと家事だけの小さな世界の中で生きていくしかなかった。つい最近まで世の中はそうだったのです。

しかし今は、子育てをしながらでも、会社勤めをしなくても、自分らしい働き方をする女性たちが増えていっていますね。

自宅でフリーランスで仕事をする人、自分で会社を興す人、インターネットを使えば、自宅から出なくても社会活動を行うことが可能になったからです。

子育てをしながら、保育園に預けて、8時間9時間と、家庭のお母さんが、会社に毎日出勤するのは、土台、無理があることなのです。

少しずつ、社会の仕組みが変わって、家庭の主婦や母親が、自らや家族を犠牲にせず、自分らしく社会活動ができる社会から始まり、

また、蟹座の世界観とは、家庭の主婦だけでなく、人々が自分自身の本音の気持ちや、感情、生活や、健康と言った内的な大切なものを犠牲にせずに、社会活動ができる、自分らしさを損なわずに仕事をすることが出来る。

そういう在り方の実現に向けてのレッスンなのだと思います。

経済的な自立を学ぶのが山羊座で、心の自立を学ぶのが蟹座だとしたら、

そのどちらかだけが自立していても、真の自立とは言えないのだと思います。

真の自立とは、心の自立と、経済の自立がどちらも統合されて成されたとき。

どちらかのためにどちらかが犠牲になるのは、元来の自立ではないのだと思います。