空の星座

The constellations in the sky.

一つ前の6度で、獅子座は、大きな挫折を経験しました。

それまで、完璧に完全に自信満々だった、自分スタイルが、実は、風化して凝り固まった化石かのごとく、時代遅れでダサいものになっていたことに気が付いてしまったからです。

周りの人たちがどの人もどの人も、自分より上に見える、輝いて見える。

そんな悪夢を経験したのが、一つ前の度数でした。

6という数字は、周囲とかかわりを持ちます。周囲からの影響を受け入れるのです。そうした6の数字が持つ性質が、各サインと結びついたときにどういう影響となるか、というのをイメージしてみると、

6という数字のエネルギーに対して、そう抵抗なく、受け入れ態勢を持つ素地を持つサインと、全くミスマッチングな性質を持つサインとがあるのだと思います。

獅子座の性質とは、おそらく後者の方で、周りから影響を受ける、とか、自らの個性よりも、周囲の方が勝るとか、耐えがたいものだと感じます。

しかし、獅子座がこうした経験をすることは、獅子座の物語を歩んでいくうえで、とても大切な過程なのだと感じます。

小手先の創造性や個性、という風に見たときには、確かに、流行とか、最先端の思想やファッションや表現物、というのは、常にめくるめく入れ替わるものなのだと思います。

ファッションなどは、最も速いスピードで入れ替わるものですし、それは、1年と持たず、入れ替わるような資質です。

お化粧方法やヘアスタイルなども、刻一刻と、流行が変わっていきますし、

小説やドラマ、映画やアニメ、漫画などといった著作物なども、その時代に合った表現や、物語、その時代の人が好む性質が移り変わっていきます。

トレンディドラマなんて見ると、本当にその時代を映し出していますよね。

当時は、絶大な感動をよんだ、有名なドラマも、10年、20年と経ってから見てみると、吹き出してしまうようなセリフや、表現がいっぱいありますよね。

流行やその時代その時代で受け入れられるものというのは、たまたまその時代に合って、たくさんの人たちに受け入れられると絶対的な人気となり、莫大な成功となります。

創造性。というものを、こうした莫大な成功と流行で評価されたもの。という風に位置づけるならば、それは、時代と共に刻一刻と移り変わってしまう儚いものです。

しかし、真の創造性とは、時代時代と共に、移り変わってしまうものなのでしょうか。その時々の流行で、変わりゆくものが創造なのでしょうか。

それは、真の創造というよりかは、時流にあった。ということなのだと思います。

孟子の言葉ですが「時流によって成功する者は必ず、時流によって滅ぶ」とあります。

逆に言うと、真の創造物とは、時代や時間の流れによって、廃れたり滅びたりしないものなのです。

易経には、龍の物語がありますが、私たちは志を立てる潜龍から始まり、習い、研磨し、練習し、繰り返し、そのうち、飛龍となって、空高く、昇っていきます。

飛龍とは志を果たし、成功することを言いますが、こうした陽の資質の後には必ず陰の時間が訪れます。

その時に、どのようにその陰の時間を生かすのか、が問われるのです。

陰の作用を亡き者にしたり、うまく使うことが出来ないと、一気に失墜する龍となってしまうのです。

また、時流に乗って一気に飛翔した龍もまた、気をつけなければなりません。

一気に飛翔した龍は一気に墜落するからです。

時流に関係なく、穏やかに上昇した龍は、穏やかに低空飛行でゆっくり着陸し、陰の時間を楽しみながら、活用することが出来るのです。

このように獅子の世界には、自らの表現と創造性により、社会や集団との関りを持っていくことになります。

自らの創造に対して、周囲がどのような評価を下してくれるか。

このことがどうしたって付きまとうのです。

そんな周りの評価なんて気にせずに、自分の世界だけで、自分の好きなことをやったらいいじゃないか、結果や評価なんて関係ないよという声もあるかもしれません。

それも、一つ正しいのですが、獅子の世界では、やはりそうではないのです。

自分という創造と表現があって、それを周囲に見せる、そして評価をもらう。

この構図が獅子の世界観なのです。

そこから逃げては、獅子座の世界ではないのですね。

獅子座の7度は夜空の星座となっています。

6度までで、移り行き、刻一刻と変わりゆく、小手先の創造の世界で、

自分は古いとか、あの人は新しい、イケてるとかといって周りと比較して、

散々苦しい思いをしてきました。

それは、競争の世界なのです。

真の創造の世界に競争はありません。

誰それの方がイケてるとか、時流に乗ってるとか、人気があるとか、

だから、自分はもっとイケてるものを作らなくちゃとか、

もっと格好いい表現をしなくちゃとかって、焦るのです。

しかし、そうして周囲と比較して表現されたものは、また競争によって、

時流が去れば奪われてしまうものなのです。

これは、物質界の普遍のルールなのかもしれません。

そんな競争の世界で散々苦しんできた過程から、7度では夜空の星空を求めるようになります。

夜空の星は、普遍的なものです。

宇宙は、唯一無二の自分自身と繋がっています。

時流によって持ち上げられることも、衰退することもない、

二元のルールを超越したところにあります。

獅子座の世界観において、真の創造性に繋がるためにはどうしたって、この普遍的な世界である、宇宙(空の星座)のエネルギーに繋がる必要があったのです。

そのための過程として、ここまでの物語が必要だったのではないでしょうか。

誰しもが持っている、無尽蔵に湧き出る獅子のパワー、その創造性のソース(源)とは、宇宙との繋がりから供給されるに他なりません。

このような自らの宇宙のソースに繋がった時、そこには、時流も流行も、

移り変わる時代の変化もなくなります。

また、あの人の方が優れる、あの人の方が人気がある、あの人の方がイケてるといった、競争ワールドからも離脱していきます。

獅子座がこの後、歩んでいく、創造の物語。の、ために、この夜空の星座の恒久的なエネルギーに触れることは、必要な過程であり、この後、それを生かしていくことになるのでしょう。(どのように生かすのかは、まだまだこれからでも)

7は物質界の二元の性質を超越して、上昇する、といった活力を持つ度数です。

この度数では、物質界のルールを超越して、普遍的な宇宙のルールへ開いていく過程が描かれています。