自分の影を探すグランドホッグ

The ground hog looking for its shadow.

サビアンにおける15度の度数は、そのサインの前半の物語を完結させる最終度数で、この度数をもって、このサインの、最大の山場を迎えます。

サビアンにおける、1~15度までの、前半のストーリーは、

まだ反対側のサインの陰陽の向こう側の性質が流入する前ですから、

一つの方向性からのみ、なんの疑いもなく、純粋に、射手座的なテーマを、勢いよく昇りつめていくのですが、この15度をもって射手座的純粋エネルギーが、最高潮となります。

射手座のここまでの物語では、11度から始まった、精神性を高め、魂に接触するための、ストイックな「悟り活動」が、究極的なところまで到達し、探求してきた分野や、専門的な分野においての、単なる知識が、知恵になり、叡智となり、更には、上からのダウンロードや閃きが起こるような、超意識的な能力まで、身に着けるようになっていました。

そして、1つ前の度数の、射手座14度のピラミッドとスフィンクスの度数では、知的探求による、ある種の悟りの境地にまで達し、歴史的に言われてきた常識を覆すような真理、真実の閃きが起こり、その突拍子もない閃きを、さらにまた知識によって、理論化していくという技までやってのけるようになります。

射手座の、知的探求、精神性を高める活動は、ここで最高潮の場面を迎えていたのではないでしょうか。

射手座15度は、自分の影を探すグランドホッグ、となっています。

グランドホッグという動物は、リス科のウッドチャックとも言われる動物で、アメリカ北東部や、カナダ、北はアラスカなどに分布する動物で、土に穴を掘って巣を作り生息する動物です。

アメリカやカナダでは、2月2日が、グランドホッグデー、となっていて、グランドホッグが春の訪れを予想する天気占いなんだそうです。

グランドホッグは、本格的な冬眠に入る数少ない種にあたり、冬眠から覚めて巣穴から出てきたグランドホッグが、自分の影を発見すると、また巣穴に戻り冬眠してしまうそうで、影がないと、そのまま巣穴からでて活動を始めるので、春の到来を示すと言われます。

このようにグランドホッグは、自分の巣穴に籠って、家族と暮らしており、長い冬の間は完全に冬眠します。

この度数では、影を探し、もう巣穴から出ても大丈夫だよ、春になったから安心だよ、ということを、確実に確認してから、外に出てくる性質をもつものと思われます。

射手座のここまでの物語では、自らの魂の意図に触れるために、

ひとり孤独に、ストイックに、精神探求、悟り活動、そして知的探求の道を歩み続けてきました。

射手座の前半ではこれを極めるのがテーマだったのですが、

このように探求を極めて超意識にまで触れ、欲しい知識を上からダウンロードするみたいなところまで来るほど、極め尽くしてきた人というのは、逆に、今度は俗世的な場所での落とし所が、難しくなってくるのではないでしょうか。このように魂の意図を追い求め、探求の道を歩んできた人は、一般社会では、単なるオタク、ほとんどの人には理解されないタイプの人に分類されるのです。

ですから、この度数では、巣穴を掘って、安心の場所に籠り、外界から

身をも守って、傷つかないに生きているのです。

射手座で探求してきたテーマというのは、本当は、これからの時代にとても必要な究極的な知識であったり、誰しもにとって必要な、真理や、重要なテーマであるにも関わらず、今の彼が生きている時代では、そのことを理解できる人は少なく、彼が何か口を開けば、頭のおかしいやつ、とか、オタクの戯言、などと言われてしまうので、

彼は、分かる人にだけ、内輪の安心できる環境でのみ、話をするようになります。

しかし、この15度では、恐る恐る、巣穴から出てきて、自分の影を探し、もう巣から出てもいいかな?春が来ているかな?自分の意見を伝えても、理解してもらえる世界になったかな?と、

慎重に確認している場面なのではないでしょうか。

こうして、15度で、前半のストーリーの最高潮クライマックスを向かえたこの度数では、精神活動をストイックにやりすぎて、俗世から断絶し、世捨て人のようにしか生きられなくなった射手座的な人が、

次の度数から入ってくる双子座の性質を少しずつ察知して、

俗世に舞い戻ってみよう、もし、自分の話が少しでも理解されるなら、、という、小さな一歩を踏み出している場面に、私には見えるのです。